...永山はモウ三十を越した、何日でも髪をペタリとチツクで撫でつけて居て、目が顔の両端にある、頬骨の出た、ノツペリとした男で、酔つた時踊の真似する外に、何も能が無い...
石川啄木 「菊池君」
...永山はモウ三十を越した、何日でも髮をペタリとチックで撫でつけて居て、目が顏の兩端にある、頬骨の出た、ノッペリとした男で、醉つた時踊の眞似をする外に、何も能が無い、奇妙に生れついた男もあればあるもので、此男が眞面目になればなる程、其擧動が吹き出さずに居られぬ程滑稽に見えて、何か戲談でも云ふと些(ちつ)とも可笑しくない...
石川啄木 「菊池君」
...実は神経が鈍くて力が弱くて体質が下等で毛並が揃はないでキヤン/\吠えるより外(ほか)能が無いからだ...
内田魯庵 「犬物語」
...才能が無いのかも知れぬ...
太宰治 「鴎」
...才能が無いのです...
太宰治 「千代女」
...弟妹ほどの物語の才能が無いようである...
太宰治 「ろまん燈籠」
...能が無いために苦しまないで...
中里介山 「大菩薩峠」
...世俗的な才能が無いということは...
中島敦 「狼疾記」
...預言者は医学の才能が無いとは思われなかった...
マクス・ノイバーガー Max Neuburger 水上茂樹訳 「医学の歴史」
...結城一朗なんてのがまるでバカで能が無い...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...せめてそれより他に能が無いのである...
牧野信一 「鏡地獄」
...これを究(きわ)めんとしても私にはまだその能が無いが...
柳田国男 「木綿以前の事」
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