...横に広いあと口に東京胞衣(えな)会社と書いたものだった...
芥川龍之介 「年末の一日」
...……」「あれは胞衣塚(えなづか)ですね...
芥川龍之介 「夢」
...胞衣(えな)を埋めた標(しるし)に立てる石ですね...
芥川龍之介 「夢」
...」「だって胞衣をかぶって生まれて来ると思うと...
芥川龍之介 「夢」
...幽谷の闇の曙(あけぼの)にめざめて偉大なる茫漠の胞衣(えな)をむかへる...
大手拓次 「藍色の蟇」
...雨上り雨が降つたがすぐ止んだ晴れ上つた空には濡れた雲が濛々と薄く濃く胞衣のやうに無樣に漂つて居る...
千家元麿 「自分は見た」
...昔からの言い伝えでは胞衣(えな)を埋めたその上の地面をいちばん最初に通った動物がきらいになるということになっている...
寺田寅彦 「自由画稿」
...所を異にした胞衣(えな)とそのもとの主との間につながる感応の糸といったようなものは現在の科学の領域内に求め得られるはずはないからである...
寺田寅彦 「自由画稿」
...胞衣会社から来た男の手で持ち去られた...
豊島与志雄 「幻の彼方」
...「夢をごらんなすってるのかしら……それとも胞衣(えな)に引かされてでしょうかしら...
豊島与志雄 「幻の彼方」
...胞衣(えな)を引つくり返しや...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...応神帝の胞衣(えな)を埋めたる跡と言い伝え...
南方熊楠 「神社合祀に関する意見」
...岡西玄庵が胞衣(えな)を乞いに来た...
森鴎外 「渋江抽斎」
...胞衣を乞うのは、癲癇の薬方(やくほう)として用いんがためであった...
森鴎外 「渋江抽斎」
...玄庵は成善の胞衣を持って帰った...
森鴎外 「渋江抽斎」
...俗説に胞衣を人に奪われた子は育たぬというからである...
森鴎外 「渋江抽斎」
...玄亭の長男玄庵はかつて保の胞衣(えな)を服用したという癲癇(てんかん)病者で...
森鴎外 「渋江抽斎」
...子を生めば胞衣金(えなきん)...
吉川英治 「脚」
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