...「諸君吾輩が考ふるに……」と厳(しかつ)べらしく言つてその儘口を閉ぢた事がある...
薄田泣菫 「茶話」
...つら/\近年の世相を考ふるに...
高橋龍雄 「芳賀先生と日本主義」
...人に逢ひすぎるのはよくない、人間は人間の中だけれど、時々は人間を離れて人間――自分をも――観るがよい、私は近来人に接しすぎるやうだ、考ふべし...
種田山頭火 「松山日記」
...余は此絃には好(よ)く撚(よ)りを掛(か)け有りしならんと考ふ...
坪井正五郎 「コロボックル風俗考」
...それによつて其間に起つた六藝傳記などの發展の次第を考ふる事が出來ようと思ふ...
内藤湖南 「尚書稽疑」
...かゝる看方によりて考ふれば...
内藤湖南 「尚書稽疑」
...日本肖像畫の高潮期と考ふ...
内藤湖南 「日本の肖像畫と鎌倉時代」
...村岡良弼氏の日本地理志料に遂佐は遠佐の訛誤ならんとの説當を得たりと考ふれば...
内藤湖南 「卑彌呼考」
...これはわたしひとりの考ふべき問題ではない...
永井荷風 「十年振」
...昭然として考ふべし...
中谷宇吉郎 「古代東洋への郷愁」
...政治が其最も重大なものであることを考ふる時は...
原勝郎 「足利時代を論ず」
...稍ことわりあるに似たれど再び考ふればこれも亦謂れなき事なり...
正岡子規 「字餘りの和歌俳句」
...これらの話を取りあつめて考ふれば...
正岡子規 「俳人蕪村」
...始めて君を見し時の事を今より考ふれば殆ど夢の如き感ありて...
正岡子規 「墨汁一滴」
...知識の問題もかかる行爲的自己に關係して考ふべきであらう...
三木清 「論理と直觀」
...殆んど我が半生を切放して考ふる事能はざる程に思はるるまま...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...其年歯には諸書に異同があるがわたくしは未だ考ふるに遑(いとま)がなかつた...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...技術的な規定に目をくらまされて憲法を親しみ易からぬものと考ふるのは大きな錯覺である...
山浦貫一 「新憲法の解説」
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