...蛇矛を按じて踊躍する翼徳...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...認めますけれども――」その校長は小心翼々たる男で...
梅崎春生 「狂い凧」
...墓石に休らう黒胡蝶の翼のように慄えていた」という言葉である...
辰野隆 「感傷主義」
...而して厚き兩翼は共にひとしく垂れさがる...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...吾は小心翼々としてぬき足さし足一分刻みに歩みつゝ...
徳富盧花 「燕尾服着初の記」
...三度の稲妻に翼を縛られて...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...翼のない一つの思想...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...無論敵は平気で稍々低く翼の影を落した...
牧野信一 「鵞鳥の家」
...蘇苔類の育つてゐる水車はもう何年も以前から翼の回転を休めたまゝであつたから...
牧野信一 「書斎を棄てゝ」
...滝のやうに降りかゝる流星花火の翼が蝎となつて鋏を伸ばし...
牧野信一 「泉岳寺附近」
...黒い岬の背が蝙蝠の翼のやうにうねり...
牧野信一 「ゾイラス」
...青白い夜空の下に黙々と翼をそびやかせてゐた...
牧野信一 「武者窓日記」
...まさか比翼塚でも二つの死骸を一つの棺に入れるわけでも無いから...
正岡子規 「死後」
...俳句を練る上においては小心翼々として一字いやしくもせざりしがごとし...
正岡子規 「俳人蕪村」
...青春の日が爛熟して行って憂愁が重い翼を私の心の上に拡げた...
三木清 「語られざる哲学」
...人はあの規則正しい翼の動かし方から将来の事柄を予言するのであるが、この鳥の翼は、きっと何か特別優れた力に導かれて、このように高尚な働きを示すのに違いない...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...翼さえあらばかほどには……」思い入ってはこらえかねてそぞろに涙をもよおした...
山田美妙 「武蔵野」
...鷲(わし)の翼(つばさ)をはねぶとんにして...
吉川英治 「神州天馬侠」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??