...渋色の翅を合せた儘...
芥川龍之介 「槍ヶ嶽紀行」
...胡蝶(こちょう)が翅(つばさ)をあげて歌いながら...
ストリンドベルヒ August Strindberg 有島武郎訳 「真夏の夢」
...鳥の中でも金翅は...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...彩ある小鳥の翅が樹の枝がくれに飛んだり下りたりするのがそれと指さゝれたりするほどだつたが...
田山花袋 「道綱の母」
...その純白な大きな四枚の翅は...
豊島与志雄 「白蛾」
...金翅鳥片羽九万八千里...
直木三十五 「大衆文芸作法」
...散りしいた木の葉にまじって翅(はね)のはえたいたやの種子が落ちていた...
中勘助 「島守」
...何だかありもしない翅(つばさ)を生(は)やして飛んでる人のような...
夏目漱石 「処女作追懐談」
...骨(ほね)の白(しろ)の配色の翅をつけた一匹の蝶は...
久生十蘭 「蝶の絵」
...寺町で樹木が多いので到底市中とは思はれぬやうな昆虫類が棲息して去年は美しい鱗翅、脈翅、有吻、鞘翅、膜翅の類ひを居ながらにして八十種あまり採集した...
牧野信一 「魚籃坂にて」
...ピンセツトを撮んで翅をそろへ...
牧野信一 「趣味に関して」
...バツタだ/\と叫びながら翅(つばさ)を鳴して面白く飛ぶんだよ...
牧野信一 「鶴がゐた家」
...その体躯の左右には翅翼があり...
牧野富太郎 「カキツバタ一家言」
...ブルルンといふ翅音(はおと)を立てながら...
槇本楠郎 「かぶと虫」
...『仏本行集経』に、飛狸、『経律異相』に、著翅狸、いずれも優陀摩仙が転生とあれば、同物に相違なく、華南で狸というはタライと呼ぶ野猫で、中橋文相好物のタヌキ(これも北支那や黒竜州に産す)でない...
南方熊楠 「十二支考」
...粉金飜翅縦春遊...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...まだ翅(はね)をふるわせつづけている……だが...
山川方夫 「非情な男」
...まだ窓に翅をぶつけている蛾を眺めながら...
山川方夫 「非情な男」
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