...一層翅音を高くしながら...
芥川龍之介 「老いたる素戔嗚尊」
...四匹の蜻蛉を翅(はね)を後に廻して...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...その音は蠅が翅をバタ/\さしてゐる音だつたんです...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...新しく生れた蜂は、翅を乾かしたり、体を磨いたりして一寸お化粧をして、それから仕事に出て行つてしまふ...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...畳一枚ぐらいもあるような翅(はね)がプルンプルンと顫動(せんどう)していた...
海野十三 「蠅」
...それであのロボット蠅の翅は忽(たちま)ち振動を始めたのだ...
海野十三 「蠅」
...力をはらむ鳥の翅(つばさ)のやうにささやきを起して...
大手拓次 「藍色の蟇」
...凍蝶(いてちょう)の翅(はね)におく霜の重たさよ一月二十八日 二百二十日会...
高浜虚子 「六百句」
...これは肉合いの妙味によって翅の意味を解釈し...
高村光太郎 「蝉の美と造型」
...こんどのシヤツには蝶々の翅のやうな大きい襟がついてゐて...
太宰治 「津軽」
...だが今度の相手は眼が早く、敏捷で、翅も強い...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...背中を丸めて展翅板の蝶々を脱してゐたところだつた...
牧野信一 「ベツコウ蜂」
...蝶の翅を展して防腐剤を注射するのであつた...
牧野信一 「真夏の朝のひとゝき」
...斜め頭上のあたりから二三条の茶褐色の光りの如き一直線が射したかのやうに翅音を震はせた蜂達が飛びかゝつて来たかと見ると同時に有無なく彼等はゼーロンの流汗で黒光つてゐる巨大な臀部に鋭い槍先を突きとほした...
牧野信一 「夜見の巻」
...電燈は青い環をつけたり碧孔雀になって翅をひろげ子供の天蓋をつくったりしました...
宮澤賢治 「氷と後光」
...「寅寿はいま翅(はね)も手足ももぎとられたかたちだが...
山本周五郎 「新潮記」
...その美しい翅(はね)と...
夢野久作 「能とは何か」
...翅をときどき拡げ...
横光利一 「旅愁」
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