...暫(しばら)くするとしかしそれはまた器用に翅(はね)を使って起きかえった...
有島武郎 「カインの末裔」
...頑丈な硬い完全な昆虫の外被を何からつくるのだらう? 長いかみきりの触角を幼虫は何でつくるのだらう?あげはの蝶の大きな翅を毛虫は何でつくるのだらう? 毛虫や...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...翅を休めないで飛んで行く...
海野十三(佐野昌一) 「南太平洋科學風土記」
...翅をたたんで枝にとまると...
丘浅次郎 「自然界の虚偽」
...花散るや鈍な鴉(からす)の翅(はね)あたり四月十一日 七宝会...
高浜虚子 「五百五十句」
...翅(はね)を垂れて逃げていった...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「王成」
...有翅の或は有甲の大小数多の昆虫類...
豊島与志雄 「美醜」
...夕日が原のむかふに沈んでそのあとにゆらゆらと月がのぼりはじめると花畑の葉にかくれてた小さな蛾が灰白の翅をふるつてちりちりと舞ひあがる...
中勘助 「銀の匙」
......
中島敦 「和歌でない歌」
...部屋の中には一羽の可愛い金翅雀(まひわ)が飛び廻っています...
宮本百合子訳 「二つの短い話」
...けれども悲しいことに彼女はもう二度とジェラルド太守に会うことも出来なければ金翅雀を見ることも出来ませんでした...
宮本百合子訳 「二つの短い話」
...ピンセツトを撮んで翅をそろへ...
牧野信一 「趣味に関して」
...虫は凝と翅を休めるとどんなに私の腹が大きく脹れたり凹んだりしても一向頓着なく何かものを考へながら遊動円木か何かに乗つてゐるかのやうに白々しく止つてゐました...
牧野信一 「砂浜」
...「都に行くとお前は宝石店の飾り窓に七宝(しっぽう)の翅(はね)をもった黄金の玉虫を見出すであろう...
牧野信一 「吊籠と月光と」
...そして様々な甲虫類や見事な鱗翅類が深山にも劣らぬ程に産出した...
牧野信一 「真夏の朝のひとゝき」
...翅(はね)を振ったりしている微妙な運動を見ていたが...
水上滝太郎 「九月一日」
...その美しい翅(はね)と...
夢野久作 「能とは何か」
...ふッと翅(はね)が生えたように飛んで...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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