例文・使い方一覧でみる「美事」の意味


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...美事な王冠をなして...   美事な王冠をなしての読み方
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」

...これ程美事な刀身のいくつかは...   これ程美事な刀身のいくつかはの読み方
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」

...手には美事な花束を持っていた...   手には美事な花束を持っていたの読み方
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「鳩つかひ」

...縞(しま)の美事な尾を振りながら日光のなかでつるんでいる者...   縞の美事な尾を振りながら日光のなかでつるんでいる者の読み方
太宰治 「猿ヶ島」

...すべて美事な花を開いたが...   すべて美事な花を開いたがの読み方
太宰治 「清貧譚」

...美事なグラジオラスの一鉢(はち)を...   美事なグラジオラスの一鉢をの読み方
徳田秋声 「仮装人物」

...色も美事だ...   色も美事だの読み方
夏目漱石 「草枕」

...如何(いか)にも美事な手際ですから...   如何にも美事な手際ですからの読み方
野村胡堂 「銭形平次捕物控」

...楊家(やうか)の娘君寵(くんちよう)をうけてと長恨歌(ちようごんか)を引出(ひきいだ)すまでもなく、娘の子は何処(いづこ)にも貴重がらるる頃なれど、このあたりの裏屋より赫奕姫(かくやひめ)の生るる事その例多し、築地(つきぢ)の某屋(それや)に今は根を移して御前さま方の御(おん)相手、踊りに妙を得し雪といふ美形(びけい)、唯今のお座敷にてお米のなります木はと至極あどけなき事は申とも、もとは此町(ここ)の巻帯党(まきおびづれ)にて花がるたの内職せしものなり、評判はその頃に高く去るもの日々に踈(うと)ければ、名物一つかげを消して二度目の花は紺屋(こうや)の乙娘(おとむすめ)、今千束町(せんぞくまち)に新つた屋の御神燈ほのめかして、小吉(こきち)と呼ばるる公園の尤物(まれもの)も根生(ねお)ひは同じ此処(ここ)の土成し、あけくれの噂(うはさ)にも御出世といふは女に限りて、男は塵塚(ちりづか)さがす黒斑(くろぶち)の尾の、ありて用なき物とも見ゆべし、この界隈(かいわい)に若い衆(しゆ)と呼ばるる町並の息子、生意気ざかりの十七八より五人組七人組、腰に尺八の伊達(だて)はなけれど、何とやら厳(いか)めしき名の親分が手下(てか)につきて、揃(そろ)ひの手ぬぐひ長提燈(ながでうちん)、賽(さい)ころ振る事おぼえぬうちは素見(ひやかし)の格子先(かうしさき)に思ひ切つての串談(じようだん)も言ひがたしとや、真面目につとむる我が家業は昼のうちばかり、一風呂浴びて日の暮れゆけば突(つき)かけ下駄に七五三の着物、何屋の店の新妓(しんこ)を見たか、金杉(かなすぎ)の糸屋が娘に似てもう一倍鼻がひくいと、頭脳(あたま)の中をこんな事にこしらへて、一軒ごとの格子に烟草(たばこ)の無理どり鼻紙の無心、打ちつ打たれつこれを一世(せ)の誉(ほまれ)と心得れば、堅気の家の相続息子地廻(じまわ)りと改名して、大門際(おほもんぎわ)に喧嘩(けんくわ)かひと出るもありけり、見よや女子(おんな)の勢力(いきほひ)と言はぬばかり、春秋(はるあき)しらぬ五丁町の賑(にぎは)ひ、送りの提燈(かんばん)いま流行(はや)らねど、茶屋が廻女(まわし)の雪駄(せつた)のおとに響き通へる歌舞音曲(おんぎよく)、うかれうかれて入込(いりこ)む人の何を目当と言問(ことと)はば、赤ゑり赭熊(しやぐま)に裲襠(うちかけ)の裾(すそ)ながく、につと笑ふ口元目もと、何処が美(よ)いとも申がたけれど華魁衆(おいらんしゆ)とて此処にての敬ひ、立はなれては知るによしなし、かかる中にて朝夕(あさゆふ)を過ごせば、衣(きぬ)の白地(しらぢ)の紅(べに)に染(し)む事無理ならず、美登利の眼の中に男といふ者さつても怕(こわ)からず恐ろしからず、女郎といふ者さのみ賤(いや)しき勤めとも思はねば、過ぎし故郷を出立(しゆつたつ)の当時ないて姉をば送りしこと夢のやうに思はれて、今日この頃の全盛に父母への孝養うらやましく、お職を徹(とほ)す姉が身の、憂(う)いの愁(つ)らいの数も知らねば、まち人恋ふる鼠(ねづみ)なき格子の咒文(じゆもん)、別れの背中(せな)に手加減の秘密(おく)まで、唯おもしろく聞なされて、廓(くるわ)ことばを町にいふまで去りとは耻(はづ)かしからず思へるも哀(あはれ)なり、年はやうやう数への十四、人形抱いて頬(ほう)ずりする心は御華族のお姫様とて変りなけれど、修身の講義、家政学のいくたても学びしは学校にてばかり、誠あけくれ耳に入(い)りしは好いた好かぬの客の風説(うはさ)、仕着せ積み夜具茶屋への行(ゆき)わたり、派手は美事に、かなはぬは見すぼらしく、人事我事分別をいふはまだ早し、幼な心に目の前の花のみはしるく、持まへの負けじ気性は勝手に馳(は)せ廻りて雲のやうな形をこしらへぬ、気違ひ街道、寐(ね)ぼれ道、朝がへりの殿がた一順すみて朝寐の町も門(かど)の箒目(ははきめ)青海波(せいがいは)をゑがき、打水よきほどに済みし表町の通りを見渡せば、来るは来るは、万年町(まんねんてう)山伏町(やまぶしてう)、新谷町(しんたにまち)あたりを塒(ねぐら)にして、一能一術これも芸人の名はのがれぬ、よかよか飴(あめ)や軽業師、人形つかひ大神楽(だいかぐら)、住吉(すみよし)をどりに角兵衛獅子(かくべいじし)、おもひおもひの扮粧(いでたち)して、縮緬透綾(ちりめんすきや)の伊達もあれば、薩摩(さつま)がすりの洗ひ着に黒襦子(くろじゆす)の幅狭帯(はばせまおび)、よき女もあり男もあり、五人七人十人一組の大たむろもあれば、一人淋しき痩(や)せ老爺(おやぢ)の破(や)れ三味線(ざみせん)かかへて行くもあり、六つ五つなる女の子に赤襷(あかだすき)させて、あれは紀の国おどらするも見ゆ、お顧客(とくい)は廓内(かくない)に居つづけ客のなぐさみ、女郎の憂さ晴らし、彼処(かしこ)に入る身の生涯(せうがい)やめられぬ得分ありと知られて、来るも来るも此処らの町に細かしき貰(もら)ひを心に止めず、裾に海草(みるめ)のいかがはしき乞食さへ門(かど)には立たず行過(ゆきすぎ)るぞかし、容貌(きりよう)よき女太夫(おんなだゆう)の笠(かさ)にかくれぬ床(ゆか)しの頬を見せながら、喉自慢(のどじまん)、腕自慢、あれあの声をこの町には聞かせぬが憎くしと筆やの女房舌うちして言へば、店先に腰をかけて徃来(ゆきき)を眺(なが)めし湯がへりの美登利、はらりと下る前髪の毛を黄楊(つげ)の櫛(びんぐし)にちやつと掻(か)きあげて、伯母さんあの太夫さん呼んで来ませうとて、はたはた駆けよつて袂(たもと)にすがり、投げ入れし一品(しな)を誰(た)れにも笑つて告げざりしが好みの明烏(あけがらす)さらりと唄はせて、又御贔負(ごひいき)をの嬌音(きやうおん)これたやすくは買ひがたし、あれが子供の処業(しわざ)かと寄集りし人舌を巻いて太夫よりは美登利の顔を眺めぬ、伊達には通るほどの芸人を此処にせき止めて、三味(さみ)の音(ね)、笛の音、太鼓の音、うたはせて舞はせて人の為(せ)ぬ事して見たいと折ふし正太に(ささや)いて聞かせれば、驚いて呆(あき)れて己(おい)らは嫌やだな...   楊家の娘君寵をうけてと長恨歌を引出すまでもなく、娘の子は何処にも貴重がらるる頃なれど、このあたりの裏屋より赫奕姫の生るる事その例多し、築地の某屋に今は根を移して御前さま方の御相手、踊りに妙を得し雪といふ美形、唯今のお座敷にてお米のなります木はと至極あどけなき事は申とも、もとは此町の巻帯党にて花がるたの内職せしものなり、評判はその頃に高く去るもの日々に踈ければ、名物一つかげを消して二度目の花は紺屋の乙娘、今千束町に新つた屋の御神燈ほのめかして、小吉と呼ばるる公園の尤物も根生ひは同じ此処の土成し、あけくれの噂にも御出世といふは女に限りて、男は塵塚さがす黒斑の尾の、ありて用なき物とも見ゆべし、この界隈に若い衆と呼ばるる町並の息子、生意気ざかりの十七八より五人組七人組、腰に尺八の伊達はなけれど、何とやら厳めしき名の親分が手下につきて、揃ひの手ぬぐひ長提燈、賽ころ振る事おぼえぬうちは素見の格子先に思ひ切つての串談も言ひがたしとや、真面目につとむる我が家業は昼のうちばかり、一風呂浴びて日の暮れゆけば突かけ下駄に七五三の着物、何屋の店の新妓を見たか、金杉の糸屋が娘に似てもう一倍鼻がひくいと、頭脳の中をこんな事にこしらへて、一軒ごとの格子に烟草の無理どり鼻紙の無心、打ちつ打たれつこれを一世の誉と心得れば、堅気の家の相続息子地廻りと改名して、大門際に喧嘩かひと出るもありけり、見よや女子の勢力と言はぬばかり、春秋しらぬ五丁町の賑ひ、送りの提燈いま流行らねど、茶屋が廻女の雪駄のおとに響き通へる歌舞音曲、うかれうかれて入込む人の何を目当と言問はば、赤ゑり赭熊に裲襠の裾ながく、につと笑ふ口元目もと、何処が美いとも申がたけれど華魁衆とて此処にての敬ひ、立はなれては知るによしなし、かかる中にて朝夕を過ごせば、衣の白地の紅に染む事無理ならず、美登利の眼の中に男といふ者さつても怕からず恐ろしからず、女郎といふ者さのみ賤しき勤めとも思はねば、過ぎし故郷を出立の当時ないて姉をば送りしこと夢のやうに思はれて、今日この頃の全盛に父母への孝養うらやましく、お職を徹す姉が身の、憂いの愁らいの数も知らねば、まち人恋ふる鼠なき格子の咒文、別れの背中に手加減の秘密まで、唯おもしろく聞なされて、廓ことばを町にいふまで去りとは耻かしからず思へるも哀なり、年はやうやう数への十四、人形抱いて頬ずりする心は御華族のお姫様とて変りなけれど、修身の講義、家政学のいくたても学びしは学校にてばかり、誠あけくれ耳に入りしは好いた好かぬの客の風説、仕着せ積み夜具茶屋への行わたり、派手は美事に、かなはぬは見すぼらしく、人事我事分別をいふはまだ早し、幼な心に目の前の花のみはしるく、持まへの負けじ気性は勝手に馳せ廻りて雲のやうな形をこしらへぬ、気違ひ街道、寐ぼれ道、朝がへりの殿がた一順すみて朝寐の町も門の箒目青海波をゑがき、打水よきほどに済みし表町の通りを見渡せば、来るは来るは、万年町山伏町、新谷町あたりを塒にして、一能一術これも芸人の名はのがれぬ、よかよか飴や軽業師、人形つかひ大神楽、住吉をどりに角兵衛獅子、おもひおもひの扮粧して、縮緬透綾の伊達もあれば、薩摩がすりの洗ひ着に黒襦子の幅狭帯、よき女もあり男もあり、五人七人十人一組の大たむろもあれば、一人淋しき痩せ老爺の破れ三味線かかへて行くもあり、六つ五つなる女の子に赤襷させて、あれは紀の国おどらするも見ゆ、お顧客は廓内に居つづけ客のなぐさみ、女郎の憂さ晴らし、彼処に入る身の生涯やめられぬ得分ありと知られて、来るも来るも此処らの町に細かしき貰ひを心に止めず、裾に海草のいかがはしき乞食さへ門には立たず行過るぞかし、容貌よき女太夫の笠にかくれぬ床しの頬を見せながら、喉自慢、腕自慢、あれあの声をこの町には聞かせぬが憎くしと筆やの女房舌うちして言へば、店先に腰をかけて徃来を眺めし湯がへりの美登利、はらりと下る前髪の毛を黄楊の櫛にちやつと掻きあげて、伯母さんあの太夫さん呼んで来ませうとて、はたはた駆けよつて袂にすがり、投げ入れし一品を誰れにも笑つて告げざりしが好みの明烏さらりと唄はせて、又御贔負をの嬌音これたやすくは買ひがたし、あれが子供の処業かと寄集りし人舌を巻いて太夫よりは美登利の顔を眺めぬ、伊達には通るほどの芸人を此処にせき止めて、三味の音、笛の音、太鼓の音、うたはせて舞はせて人の為ぬ事して見たいと折ふし正太にいて聞かせれば、驚いて呆れて己らは嫌やだなの読み方
樋口一葉 「たけくらべ」

...引(ひき)かへて男(をとこ)は美事(みごと)な切腹(せつぷく)...   引かへて男は美事な切腹の読み方
樋口一葉 「にごりえ」

...美事な影をつくっている...   美事な影をつくっているの読み方
久生十蘭 「湖畔」

...美事な彫物であつたが...   美事な彫物であつたがの読み方
正岡容 「下谷練塀小路」

...漁師が去つてしまつてからわたしは永い間この美事な魚を感心してながめた...   漁師が去つてしまつてからわたしは永い間この美事な魚を感心してながめたの読み方
室生犀星 「故郷を辞す」

...やはり意外千万な意味で物の美事に的中していたのであった...   やはり意外千万な意味で物の美事に的中していたのであったの読み方
夢野久作 「少女地獄」

...御自分の居間に改造してあのような美事な煖炉(ストーブ)まで取付けられたものです...   御自分の居間に改造してあのような美事な煖炉まで取付けられたものですの読み方
夢野久作 「ドグラ・マグラ」

...美事な白大理石で出来ているので御座いますが...   美事な白大理石で出来ているので御座いますがの読み方
夢野久作 「ドグラ・マグラ」

...そこで最初(ノッケ)から手を附けた四十尺ばかりの美事な米松(べいまつ)の棟木(むなぎ)をコツンコツンと削(こな)して行く中(うち)に四十尺ブッ通しの継(つな)がった削屑(アラ)をブッ放しちゃったんで...   そこで最初から手を附けた四十尺ばかりの美事な米松の棟木をコツンコツンと削して行く中に四十尺ブッ通しの継がった削屑をブッ放しちゃったんでの読み方
夢の久作(夢野久作) 「人間腸詰」

...サロンの天井に吊された美事なキリコ硝子(ガラス)のシャンデリアがパッと輝き出したので...   サロンの天井に吊された美事なキリコ硝子のシャンデリアがパッと輝き出したのでの読み方
夢野久作 「継子」

「美事」の読みかた

「美事」の書き方・書き順

いろんなフォントで「美事」

「美事」の英語の意味


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