...東京(トンキン)から持つて来た罌粟(けし)の種子を死骸で肥えた墓地に植ゑて見ると思ひの外に成績がよくてその特徴を発揮させることが出来た...
芥川龍之介 「鴉片」
...鴉片煙劫とは世間の罌粟の花汁(くわじふ)を借り...
芥川龍之介 「鴉片」
...罌粟(けし)の、いよこの、脆(もろ)さに、罌粟(けし)の脆(もろ)さに、そのかみを...
薄田淳介 「白羊宮」
...我心或時(あるとき)軽し罌粟(けし)の花大正三年五月三日 虚子庵例会...
高浜虚子 「五百句」
...罌粟(けし)の花の油絵と...
太宰治 「故郷」
...305園中咲ける罌粟の花...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...風に吹かるる罌粟の花のように揺いでいた...
豊島与志雄 「死の前後」
...赤ん坊の罌粟(けし)坊主を剃つたり...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...それからすこしあがったあたりと右の脇腹のところに甚松の身体にあったような文久銭ほどの赤痣が罌粟(けし)の花のように赤くクッキリと残っている...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...野菜畠には、罌粟や甘藍や、向日葵のほかに、毎年ふた畑の煙草が播かれた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
......
前田普羅 「普羅句集」
...花にも梅だの罌粟(けし)だのというような人体に害するものあるからよほどその種類を選択しなければならんよ」第二百六十六 料理の原則小山「梅や罌粟(けし)はどういう訳(わけ)で人体に害がある」中川「梅は実(み)になると青酸という激薬を含む位だから花の時にもあの香気の中に強い興奮性を持っていて病人の枕元へ置くと頭痛を起したり不眠症を起したりするね...
村井弦斎 「食道楽」
...磊落万罌堆二岸頭一...
山路愛山 「頼襄を論ず」
...今日の花は薔薇と菊と雛罌粟と...
横光利一 「寢たらぬ日記」
...薔薇(ばら)とマーガレットと雛罌粟(ひなげし)と...
横光利一 「花園の思想」
...彼女たちの白い着物は真赤な雛罌粟の中へ蹲(しゃが)み込(こ)んだ...
横光利一 「花園の思想」
...ツーンと鼻へ罌粟(けし)のような匂いが抜けて来た……...
蘭郁二郎 「※[#「氓のへん/(虫+虫)」、第3水準1-91-58]の囁き」
...『罌粟』の踊りの情調を基礎づけてはいないだろうか...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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