...自分は此等の文章がまだまだ熱と力に缺けてゐることを熟知してゐる...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...又僕には人生と自己との缺陷と矛盾とを見る相應に鋭い眼と此缺陷と矛盾とを憤激若しくは苦笑を以つて否定せむとする相應に溌剌たる倫理感とがある...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...そいつはひとまず問題ないと仮定して(何故なら奴の缺点なんか掴もうと思えば歳入出面とは限らず...
犬田卯 「瘤」
...レコードの缺片(かけら)じゃありませんか...
大阪圭吉 「花束の虫」
...今日までのところ政治や社會經濟の方面に缺けてゐた...
ピョートル・アレクセーヴィチ・クロポトキン Pyotr Alkseevich Kropotkin 大杉栄訳 「革命の研究」
...即ち支那人は徳性に缺げて居ると云ふことも他の二項に讓らぬ程度の誤解である...
橘樸 「支那を識るの途」
...といふよりも缺陥そのものだ...
種田山頭火 「行乞記」
...缺食老人だ!今日は澄太君に逢へる日...
種田山頭火 「松山日記」
...また私に缺けてゐるものは多分...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...是れ總理大隈伯に對する信任缺乏の投票に非ずして何ぞや...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...而も一面に於て此の大缺陷を有すると共に...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...故に諸子を以て經書の缺漏を補ふと云つてあるが...
内藤湖南 「支那古典學の研究法に就きて」
...この藝文志の大缺點である...
内藤湖南 「支那目録學」
...それで缺を補へるとて...
内藤湖南 「支那目録學」
...永年の忠義に酬ゆる道を缺いてはならぬ――と書いてあります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...現在が延長をも内部的構造をも缺く一個の點に過ぎぬならば...
波多野精一 「時と永遠」
...頭腦が殊に明晰を缺いてゐた...
水野仙子 「女」
...思想界の中でも君のは小説や隨筆の樣なもので目下大して缺乏して居るものでもない...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
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