例文・使い方一覧でみる「繻」の意味
スポンサーリンク...恐らく繻子のやうな手は爪を隠した手袋であるかも知れぬ... 
テオフィル・ゴーチエ Theophile Gautier 芥川龍之介訳 「クラリモンド」
...何時も其室の柱に懸けて置く黒繻子の袴を穿いた時は...
石川啄木 「足跡」
...黒繻子の半襟をかけた唐棧（たうざん）の袷を着てゐた...
石川啄木 「天鵞絨」
...帶も紫がかつた繻子ののは疊んで...
石川啄木 「天鵞絨」
...それを又依怙地（いこじ）に引きはなそうとしている紫繻子...
江戸川乱歩 「踊る一寸法師」
...船宿の女房は越後上布に唐繻子の引かけ帶ですらりと立つたものごしが...
竹久夢二 「砂がき」
...黒繻子（くろしゅす）に銀糸で縫いをしたスモウキング・ガウンを羽織っている...
谷譲次 「字で書いた漫画」
...以前は金で塗られて花模様の南京繻子（なんきんじゅす）でおおわれている木製のきわめて大きな安楽椅子を一つ持っていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...吉原の繁昌――」「そんなものぢやない」「豆藏の人寄せに言ふ――うんすんカルタに繻子（しゆす）の帶...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...ふぞくした繻絆でも...
長谷川時雨 「きもの」
...南京繻子（ナンキンじゆす）を縞繻子（しまじゆす）の帶にしてゐた...
長谷川時雨 「日本橋あたり」
...再製品のその繻子足袋を一足七十銭に売っているんだからとても押が太かった...
林芙美子 「新版 放浪記」
...わたしはからくりめがねの夢になってしまふたのです紺の筒袖と色黒ばばさんと暗いカンテラとお寺の甃石と緋の着物に紅繻子の帯を締めた子娘とさうして五厘の笛と唐獅子とわたしはお母さんに抱かれて居たいのです風船玉が逃げぬやうにぢっと握ってゐたいのです（銭村五郎）前吉は家へ帰って来ると...
原民喜 「おふくろ」
...親ゆずりである繻珍（しゅちん）の丸帯をひろげて頽（くず）れた模様の上に泣き伏した...
本庄陸男 「石狩川」
...幅広の繻子紐（しゅすひも）で飾られた...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...黒繻子（くろじゅす）の帯を添えて出して見て下さい」そして...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...それも光沢（つや）のある繻子のものは...
吉井勇 「黒足袋」
...浅黄繻子（あさぎじゅす）や濃い化粧にうつりよくするにゃ...
吉川英治 「江戸三国志」
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