...帯締め直して手早く身繕いをする...
伊藤左千夫 「春の潮」
...自分の懦弱さや精神(モラル)の貧窮を押し匿し表面(うわべ)を繕いたいばかりにね...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...ただ子供達の靴下の繕いだけは...
豊島与志雄 「蔵の二階」
...靴下の繕いがすむと...
豊島与志雄 「蔵の二階」
...肱に繕いのある上衣をつけ...
豊島与志雄 「坂田の場合」
...乾物問屋のワカメ束ねだの精米所の麻袋繕いや飯焚きだのに働いたこともあるそうだ...
豊島与志雄 「山吹の花」
...若い女中にせっついて衣類の繕い物を出させたりした...
豊島与志雄 「山吹の花」
...身繕いに心なきなげやりの姿である...
夏目漱石 「三四郎」
...裏から貼った繕いの板だけが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...――それもいいが、その繕いの板が、桐の薄板じゃないか、菓子箱か何んかだ」「サァ、大変だ」「裏へ行ってみよう」この発見は、平次と八五郎を勢づけました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...その来訪のときに家内の体裁を取り繕い...
福沢諭吉 「日本男子論」
...姿を繕いながら膝行(いざ)って出た...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...知らぬ私をあまりに恨んではあなたが罪を作ることになります」と姫君が中の君の髪を繕いながら言ったのに対して...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...右近は例のように姫君のためにその場その場を取り繕い...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...どんな大それたことでございましても取り繕いまして...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...ぼくの傍で繕いものをしていた...
山之口貘 「雨あがり」
...清江はぼろぼろに歪んだ編笠の破れ目に青笹の葉をあて、繕いながら、「まだ指さきがしびれての...
横光利一 「夜の靴」
...洗濯物、ほころびの繕い、晩の御飯の仕掛けまでして帰るのだった...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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