...身も世も忘れた態で、顏は男の體から離しともなく二足三足、足は男に縺れる...
石川啄木 「鳥影」
...下駄の音がゾロ/\と縺れる...
石川啄木 「鳥影」
...風に縺れる姿が何ともいへず美しかつた...
薄田泣菫 「独楽園」
...春三郎は其文太郎のもの言ひのどことなく判然せず少し舌の縺れる工合のあるのに一驚を喫した...
高濱虚子 「續俳諧師」
...どうも時々腹が痛くつて」と文太郎は又縺れる舌で言つた...
高濱虚子 「續俳諧師」
...舌の縺れること脈の弱く早いことは依然として變らなかつたが所謂十中三の望に春三郎は愈頼みを挂けて文太郎の飮みたがらない牛乳をも言葉を盡して飮ませた...
高濱虚子 「續俳諧師」
...縺れる舌で「ほたえな」(ふざけるなとの方言)とぼくを叱りつけ...
田中英光 「さようなら」
...舌が縺れるようなこの早口な言いかた……...
久生十蘭 「金狼」
...縺れるように裏の林へ入って行った...
久生十蘭 「湖畔」
...縺れるようにして歩道の傍の車台へ近寄り...
久生十蘭 「魔都」
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