...同じやうな襤縷々々(ぼろぼろ)の着物を着てゐた...
芥川龍之介 「寒山拾得」
...彼の出鱈目講演は縷々として尽きない...
添田唖蝉坊 「乞はない乞食」
...鬼に就いて縷々千万言を開陳できるのでもあらうが...
太宰治 「お伽草紙」
...彼女の長い告白はまだ縷々(るゝ)としてつゞくのであるが...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...それから縷々として...
豊島与志雄 「「沈黙」の話」
...關西辯で縷々として不平を陳べるのである...
中島敦 「かめれおん日記」
...書物には縷々とその薬効が述べてある...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...この人を思う心も縷々(るる)と言われるのに中の君は困っていて...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...香煙縷々(るる)たる裡(うち)に...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...縷々(るる)低音に語り聞かせます...
吉川英治 「江戸三国志」
...縷々(るる)として香煙を絶たず...
吉川英治 「三国志」
...祁山(きざん)の戦況を縷々(るる)と告げて...
吉川英治 「三国志」
...さっきから三名の縷々(るる)数百言にも...
吉川英治 「新書太閤記」
...もとよりそれはさいごの言で、それをいうまでには、「先頃から両軍のあいだに、和睦(わぼく)の内談がすすめられ、愚衲(ぐのう)がその折衝(せっしょう)に当って、数次、羽柴方と会見しておりましたが」と、そのいきさつを語り、またこの城の守将の一命を助けん、助け難し、とする両軍の面目問題が暗礁(あんしょう)となって、ついに行き悩んでしまった実情をも、事こまかに話した末、「ここは其許(そこもと)のお心一つで、毛利家の安泰も確約され、ふたつには、多くの城兵や無辜(むこ)の民も、つつがなく助け出されることになるのでな……」と、縷々(るる)、真心と熱弁をかけて、彼にそれを説いたものであった...
吉川英治 「新書太閤記」
...恨みじゃ……』縷々(るる)として...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...流転三界中(るてんさんがいちゅう)恩愛不能断(おんないふのうだん)……むらさきの糸がのぼるように、縷々(るる)と、香炉(こうろ)の中から、においが立って、同時に、列座の衆僧の声が朗々と、唱和した...
吉川英治 「親鸞」
...縷々(るる)としてのぼるのは香の煙である...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...文八は縷々(るる)いいわけをいいはじめたが...
吉川英治 「梅里先生行状記」
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