...露の中毛虫よろぼひ歩きけり襖(ふすま)みなはづして鴨居(かもい)縦横に七月四日 家庭俳句会...
高浜虚子 「六百句」
...私は松原の中の路を縦横に歩いた...
田山録弥 「あさぢ沼」
...爪(つめ)もてその顔の上に縦横に疵(きず)をつけぬ...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...池の中には黒いものが縦横に動乱しているのが分った...
豊島与志雄 「山上湖」
...「こいつら!」その杖槍を縦横に打振ると...
中里介山 「大菩薩峠」
...砥のような道がその中を縦横に走っている所である...
中谷宇吉郎 「英国の物理学界と物理学者」
...スキー家たちは縦横に滑走するのであるから...
中谷宇吉郎 「樹氷の科学」
...縦横に塗抹した日記と手紙ですぞ...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...偽善者や悪人を捉えこれを縦横に翻弄して...
野村胡堂 「随筆銭形平次」
...ステッキの尖端が柔かい春の土の上を縦横に動いた...
橋本五郎 「撞球室の七人」
...夕暮時が迫るに伴れて風はますます巨大な翼を縦横に羽ばたいて...
牧野信一 「「学生警鐘」と風」
...自分が此処(ここ)へ着いて三日(か)目に倫敦(ロンドン)市内を縦横に縫ふオムニブスの番号と路(みち)筋を全(まつた)く暗記して仕舞(しま)つたのは何の珍らしい事でも無い...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...枯れて倒れて朽ちた樹が同じく縦横に横わっている...
吉江喬松 「木曾御嶽の両面」
...八十八ヵ所の小路が縦横にある鼻寺の裏山へ向って...
吉川英治 「江戸三国志」
...いよいよ機謀縦横に悪戯(わるさ)をしたり...
吉川英治 「三国志」
...縦横にふり廻して暴れまわった...
吉川英治 「三国志」
...水夫(かこ)は帆車や帆綱を縦横にさばき...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...縦横に組み上げられた鉄材の間から...
吉田甲子太郎 「秋空晴れて」
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