...友人としての大野の餘りちツぽけな慢心と餘り締りのない放縱とを反省させる爲め...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...」雪の屋が口を明けて締りのない返事をする...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...大地主さんは実に口に締りのないおしゃべり屋だったから...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...ただ締りのない部分だけしか出来ない...
高村光太郎 「回想録」
...口の利き方にも締りのないこの男が傍にいると...
徳田秋声 「足迹」
...締りのない膝を少し崩しかけて...
徳田秋声 「黴」
...妙に締りのない明けっ放しの所があった...
豊島与志雄 「反抗」
...初め二人の女はこの締りのない戸口をたいへん心配したが...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...かくも締りのない家のうちに何か不幸な事が起こりはしないかを恐れないのであるか...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...なんとなく締りのない...
中里介山 「大菩薩峠」
...締りのない口付でそれを長々と述べ...
中島敦 「狼疾記」
...元来人間は締りのないものだから...
夏目漱石 「坑夫」
...すると奥の方が一面に薄明るく――明るくと云うが、締りのない、取り留めのつかない、微(かすか)な灯(ひ)を無理に広い間(ま)へ使って、引っ張り足りないから、せっかくの光が暗闇(くらやみ)に圧倒されて、茫然(ぼうぜん)と濁っている体(てい)であった...
夏目漱石 「坑夫」
...どうせ締りのない家だが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...戸締りのない雨戸を鑿でコジ開ける馬鹿もないだらうから...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...締りのない廻し戸があるので...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...立唄の頬のこけたが玉に疵久良伎プロテアは鴉猫から思ひ付き久良伎遠くなり近くトリツク腕を見せ同大写し睫毛は筆で描いたやう同活動は戸締りのない家に住み同ダグラスは軽業までの芸も見せ同ダグラスの乗地は柵を飛び越える同岡惚れもピックフォードは罪がなし同さうして活動写真の白熱化して来たそもそもの時代だつた...
正岡容 「大正東京錦絵」
...裾が長くて締りのないのは云う迄もない...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
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