...それでいて賢(さか)しげに締まりのいい二つの口びるにふさわしいものとなっていた...
有島武郎 「或る女」
...「おい寝べえ」「兄(あん)さん先に寝なよ」「お前寝べし‥‥あしたまた一番に起きるだから‥‥戸締まりはおらがするに」二人はわざと意趣(いしゅ)に争ってから...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...中から締まりがしてあるらしく...
江戸川乱歩 「怪人二十面相」
...これはまたなんという厳重な戸締まりであろう...
江戸川乱歩 「影男」
...戸締まりができるというわけです...
江戸川乱歩 「影男」
...たちまち扉はぴたりと締まり...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...採光や戸締まり等の点で差支えが起る...
谷崎潤一郎 「陰翳礼讃」
...本家は近頃えらい締まり屋になりなさったそうだが...
谷崎潤一郎 「細雪」
...戸締まりがしてあったでしょう...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...表は戸締まりがしてある筈だが...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...締まりのできる道具をもっていなかったので...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...すなわち入り口の戸の締まりに関してであった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...道路取り締まり違反の調書がのってる記録を開いて何か書き入れながら...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...――締まりのない当座の話をやったあと...
夏目漱石 「三四郎」
...とにかくはいってみよう」まだ戸締まりがしてないと見えて...
平林初之輔 「祭の夜」
...白い髪と、色のあせた眼と、薄ばらいろの頬と、締まりのない、さえずるような声とを持った老嬢で、いつでもその赤い両手を、卓布の上にいささか恰好(かっこう)よく並べようとしていた...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...この問題だけを謝絶しきれずに締まりがなく受け入れた自分の弱さからこんな悲しい思いをすることにもなったと...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...耳の長い獣(けだもの)が締まりのない大声で叫びます...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
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