...両脇を綻ばせた所からは...
テオフィル・ゴーチエ Theophile Gautier 芥川龍之介訳 「クラリモンド」
...ただ困るのは綻びの切れることだが...
大杉栄 「獄中消息」
...現在の日本のジャーナリズムがその魔術の呪縛(じゅばく)に破綻(はたん)を示してときどき醜いしっぽを露出するのはいわゆる科学記事の方面において往々に見受けられるのは注意すべき現象である...
寺田寅彦 「ジャーナリズム雑感」
...思想の破綻(はたん)をふさごうとして...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...それは面白いな」錢形平次の頬は漸く綻(ほころ)びました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...どなたも腕自慢を遊ばすやうで」お春の頬は僅かに綻(ほこ)ろびます...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...それが破綻(はたん)の原因であることを...
長谷川時雨 「「郭子儀」異變」
...両人とも髪を乱し衣物を綻ばせている...
長谷川伸 「中山七里 二幕五場」
...破綻を予見してあさひは絶望した...
久生十蘭 「虹の橋」
...破綻寸前に追い込まれた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...この花は正に開綻せる状にして...
牧野富太郎 「植物記」
...袂(たもと)の綻び一つ縫つて貰つても...
正宗白鳥 「假面」
...夢見るような瞳は夜(よ)の華か! 丹花の唇はほのかに綻(ほころ)び...
三上於兎吉 「艶容万年若衆」
...さうして此の破綻が一篇の小説を前半と後半と別々の物にしてしまつて...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...田舎住まいをしたうちにそのまれな美貌(びぼう)の人がこの世に現存していることも忘れていて今ほのかな灯(ひ)の明りに几帳(きちょう)の綻(ほころ)びから少し見える源氏の顔を見ておそろしくさえなったのであった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...衣も綻(ほころ)び裸同様の乞食男(こじきおとこ)一人出て...
室生犀星 「荻吹く歌」
...どこか戦線の綻(ほころ)びから潜入した西国兵が...
吉川英治 「私本太平記」
...精神障壁が綻びていくにつれ...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「時間からの影」
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