...網の目を抜けたと思いましたが...
泉鏡花 「開扉一妖帖」
...この鼠は以前子鼠であつた頃網の目を潜(くゞ)つてちよく/\走り込んだものと判つた...
薄田泣菫 「茶話」
...それが網の目のように行当岬の方へ流れていた...
田中貢太郎 「海神に祈る」
...またかけ離れたアフリカへんやアイスランドまでも網の目を広げられる事になってしまうのである...
寺田寅彦 「比較言語学における統計的研究法の可能性について」
...つまり私の興味の網の目にひっかかった本を...
戸坂潤 「読書法」
...無頓着(むとんじゃく)な者には勝手にその網の目をくぐらせるが...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...一時網の目は揺(ゆら)ぐであろう...
豊島与志雄 「生あらば」
...各小路は入り乱れて森の中よりも更に紛糾した網の目を作っていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...セーヌの両岸の下に暗黒な驚くべき網の目を作っている...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...「目高はおよぐたまり水目高はくぐる網の目も...
永井壮吉 「偏奇館吟草」
...網の目のごとく呼応して...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...網の目が急にこまかくなる...
中谷宇吉郎 「大謀網」
...何時でも網の目を脱けるやうに逃げられてしまひます...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...その取締の網の目を潜(くぐ)って居たのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...網の目を見つけるんだ...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...暗い小庭と不潔な露地(ろじ)が網の目のように入りこんでいる陰惨な一劃(いっかく)である...
牧逸馬 「女肉を料理する男」
...かれらの持ち合せた心はわたくしどもの網の目のような心に...
室生犀星 「庭をつくる人」
...そして漁船の柱にかけた網の目に...
吉川英治 「江戸三国志」
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