...二面には富口(とみぐち)という文学博士が「最近日本におけるいわゆる婦人の覚醒(かくせい)」という続き物の論文を載せていた...
有島武郎 「或る女」
...報正新報に続き物でおねえ様とその倉地という方の事が長く出ていましたのよ」「へーえ」葉子は自分の無知にあきれるような声を出してしまった...
有島武郎 「或る女」
...近江新報その他の地方新聞の続き物を同人の腕こきが...
泉鏡花 「おばけずきのいわれ少々と処女作」
...まるで続き物の講談でも聞いている時のような...
大阪圭吉 「三の字旅行会」
...平尾氏とOさんとの関係が続き物になつて万朝報(よろづてうほう)に掲載されました...
薄田泣菫 「恋妻であり敵であつた」
...八種ほどの田舎新聞の続き物を何の苦もなく書上げ...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...匿名でもつて“Joan of Arc”の続き物を書いてゐるときのことだつた...
薄田泣菫 「茶話」
...***雑誌に載つてる続き物の――」滑稽作家は真面目くさつて訊いた...
薄田泣菫 「茶話」
...長い続き物を見た始まりで...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...芝居がかった続き物になると時々聞かれます...
夏目漱石 「中味と形式」
...「吾輩は猫である」は雑誌ホトトギスに連載した続き物である...
夏目漱石 「『吾輩は猫である』上篇自序」
...まだかけ出しの新聞記者時代に「楯(たて)の半面」という続き物で...
野村胡堂 「胡堂百話」
...続き物の稿を纏めたり又新しいものを書いて持ち帰ります...
牧野信一 「〔編輯余話〕」
...東京へ帰ってゆっくり続き物にして申し上げます...
正岡容 「寄席」
...その頃新聞に骸骨(がいこつ)物語とかいふ続き物ありしがある時これに画を挿(はさ)まんとてその文の大意を書きこの文にはまるやうな画をかいてもらひたしと君に頼みやりしに君は直(ただち)にその画をかいて送りこしたり...
正岡子規 「墨汁一滴」
...明治八年『東京絵入』に裁判種の殺人事件を続き物として綴ったのがそもそも始めで...
山本笑月 「明治世相百話」
...探偵の続き物が全盛だった頃だと思います...
蘭郁二郎 「歪んだ夢」
...続き物の小説を書き始めた時には...
和辻哲郎 「初めて西田幾多郎の名を聞いたころ」
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