...ノッケから読者を旋風に巻込むような奇想天来に有繋(さすが)の翁も磁石に吸寄せられる鉄のように喰入って巻を釈(お)く事が出来ず...
内田魯庵 「露伴の出世咄」
...独創は天来によるものであって社会的に奨励など出来るものではないと考えられる...
戸坂潤 「技術の哲学」
...如何に其の沈痛にして天来の音響を帯びたるかを記臆せよ...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...天来の福音であって...
中里介山 「大菩薩峠」
...そしてこの天来の甘露の功力(くりき)とが...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...油然(ゆうぜん)と漲(みな)ぎり浮かんだ天来(てんらい)の彩紋(さいもん)である...
夏目漱石 「思い出す事など」
...天来の滑稽趣味と混同されちゃ...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...天来の啓示の如く奮い起(た)ったのは十四歳の時である...
野村胡堂 「楽聖物語」
...天来の音楽と母の声を聞きつつ暗黒陰湿の意外なる環境で静かに息をひきとった」ブゥルボン家の正統...
久生十蘭 「カストリ侯実録」
...ほんとうに天来の音楽にでも耳を傾けているように...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...そんな人にとっては実に天来の福音として歓迎されるに違いありません...
夢野久作 「鼻の表現」
...天来の福音だった...
吉川英治 「三国志」
...これこそ天来の鬼謀というものだろう」と...
吉川英治 「三国志」
...天来の計だ」しめし合わせて...
吉川英治 「三国志」
...天来の声みたいに...
吉川英治 「私本太平記」
...天来の訪れといってよい...
吉川英治 「新書太閤記」
...天来(てんらい)の援(たす)けともいうべきか...
吉川英治 「新・水滸伝」
...その演出と天来の奇観にはしゃぎ立ッて...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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