...喝采の聲絶ゆるときは...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...苦(あっ)と仰様(のけざま)に僵(たお)れつつ呼吸(いき)も絶ゆげに唸(うめ)きいたり...
泉鏡花 「活人形」
...省作の事に苦労の絶ゆることはない...
伊藤左千夫 「春の潮」
...絶ゆる時なき、荒っぽい声が聞こえてくる――かん高い声である...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...わずか二尺八寸余の小像であるが古来世人の恭敬愛慕絶ゆる事なく...
高村光太郎 「美の日本的源泉」
...世に動揺紛乱の絶ゆる時なく...
津田左右吉 「流れ行く歴史の動力」
...小説の述作は自(おのずか)ら絶ゆべし...
永井荷風 「一夕」
...なべて洋行中の交際としいへば多くは諺(ことわざ)にいふなる旅は道づれのたぐひにて帰国すればそのままに打絶ゆるを...
永井荷風 「書かでもの記」
......
長塚節 「長塚節歌集 中」
...汝(な)の息絶ゆるとわれはながめぬ...
中原中也 「山羊の歌」
...森に満たするみづみづし菫の上に息絶ゆること!恥刃(は)が脳漿を切らないかぎり...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集」
...女は光る魚介のたぐひみなそこ深くひそめる聖像われ手を伸ぶれど浮ばせ給はずしきりにみどりの血を流しわれはおんまへに禮拜す遠くよりしも歩ませ給へばたちまち路上に震動し息絶ゆるまでも合掌すにちにち都に巡禮しもの喰(は)まざればみじめに青ざめおん前にかたく瞳(め)をとづる...
萩原朔太郎 「供養」
...與之助に連れ添ふ一生の嬉しき願ひはこゝに絶ゆるとも...
樋口一葉 「花ごもり」
...蕪村派の俳諧ここに全く絶ゆ...
正岡子規 「俳人蕪村」
...王統の絶ゆるを虞(おそ)れ自らその娘を妻(めと)ったとある...
南方熊楠 「十二支考」
...命こそ絶ゆとも絶えめ定めなき世の常ならぬ中の契りをこんな歌を書いて...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...鐘の音(ね)の絶ゆる響きに音を添へてわが世尽きぬと君に伝へよこれは寺から使いがもらって来た経巻へ書きつけた歌であるが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...けれども我自身に向つての闘ひは永遠に絶ゆることはない...
吉田絃二郎 「沈黙の扉」
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