...極冬(こくとう)の落日の威に無人の大砂漠劫風(ごふふう)絶ゆる不動の滅の如...
石川啄木 「詩」
...平生苦悩の絶ゆるときがないから...
伊藤左千夫 「去年」
...人を弔ひ己を悲む消極的營みは年として絶ゆることは無い...
伊藤左千夫 「水害雜録」
...絶ゆる時なき、荒っぽい声が聞こえてくる――かん高い声である...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...鳥部野(とりべの)の煙絶ゆる時なく...
高山樗牛 「瀧口入道」
......
鶴彬 「鶴彬全川柳」
...今こそこの玉の緒は絶ゆる時なれ...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...奇瑞(きずい)が絶ゆることがない...
中里介山 「法然行伝」
...鳴る音も自(おのず)から絶ゆ...
夏目漱石 「幻影の盾」
...「得(エ)」のような甲の類に属するものは「う」「うる」とア行に活用し「消え」「絶え」「越え」のような乙の類のものは「消ゆ」「絶ゆ」「越ゆ」とヤ行に活用します...
橋本進吉 「古代国語の音韻に就いて」
...此恨(このうらみ)綿々絶ゆる期(ご)なしと雖も...
福沢諭吉 「新女大学」
...九日の大風雨には一歩も外へ出づべくあらぬにかてて加へて我室内を炊事場と為せしことなれば煙を避けんにも致し方なくただ室の隅に小さくなりて伏し居るに無遠慮なる烟(けむり)は眼ともいはず鼻ともいはず侵入し来るに堪へ難くて毛布打ち被り一分の隙(すき)もあらせじとするを猶(なお)もいづこよりか烟は顔を襲(おそ)ふて眼には涙の絶ゆるひまもなし...
正岡子規 「従軍紀事」
...その時渡ったはドー(今絶ゆ)の変種...
南方熊楠 「十二支考」
...咄の絶ゆる折しもあれ...
三宅花圃 「藪の鶯」
...そのかすかながら絶ゆる事のない歎きを聞く毎に私の心に宿った多くの事を私は明白のべるだけである...
宮本百合子 「大いなるもの」
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三好達治 「一點鐘」
...けれども我自身に向つての闘ひは永遠に絶ゆることはない...
吉田絃二郎 「沈黙の扉」
...日夜絶ゆることなしとある...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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