...苦(あっ)と仰様(のけざま)に僵(たお)れつつ呼吸(いき)も絶ゆげに唸(うめ)きいたり...
泉鏡花 「活人形」
...棄てられし負傷(ておひ)の兵の息絶ゆる終(つひ)の呻吟(うめき)か...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...徂徠せる雲烟の稍絶ゆる處...
大町桂月 「北總の十六島」
...絶ゆる時なき、荒っぽい声が聞こえてくる――かん高い声である...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...人間の罪過罪悪は到底絶ゆること能わざる可し...
高木敏雄 「比較神話学」
...春三郎は病人の絶ゆる間の無い阿鼻叫喚の聲に自分も身を切られるやうに悶えた...
高濱虚子 「續俳諧師」
...鳥部野(とりべの)の煙絶ゆる時なく...
高山樗牛 「瀧口入道」
......
鶴彬 「鶴彬全川柳」
...かくて都城に殺戮と戰爭つねに絶ゆるなし...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...さしむかいて話途絶ゆるごとにおのずから座の安からざるを覚えしなり...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...人跡の絶ゆるということを予想していたこの温泉へ...
中里介山 「大菩薩峠」
...奇瑞(きずい)が絶ゆることがない...
中里介山 「法然行伝」
...王統の絶ゆるを虞(おそ)れ自らその娘を妻(めと)ったとある...
南方熊楠 「十二支考」
...咄の絶ゆる折しもあれ...
三宅花圃 「藪の鶯」
...そをくみあげる小さな一つの 釣瓶昼はひねもす 夜はよもすがらささやかに 軋り まわれど水は つきずわが おもい 絶ゆることなし...
宮本百合子 「五月の空」
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三好達治 「一點鐘」
...「絶ゆまじきすぢを頼みし玉かづら思ひのほかにかけ離れぬる死んだ乳母(まま)が遺言したこともあるからね...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...深からず上は見ゆれど関川のしもの通ひは絶ゆるものかは薫はこう言った...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
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