...極冬(こくとう)の落日の威に無人の大砂漠劫風(ごふふう)絶ゆる不動の滅の如...
石川啄木 「詩」
...人を弔ひ己を悲む消極的營みは年として絶ゆることは無い...
伊藤左千夫 「水害雜録」
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伊東静雄 「わがひとに与ふる哀歌」
...棄てられし負傷(ておひ)の兵の息絶ゆる終(つひ)の呻吟(うめき)か...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...これを以て戦乱はついに絶ゆるを得なかったが...
大隈重信 「永久平和の先決問題」
...わずか二尺八寸余の小像であるが古来世人の恭敬愛慕絶ゆる事なく...
高村光太郎 「美の日本的源泉」
...絶ゆる間(ま)もなく移り變る世の淵瀬(ふちせ)に...
高山樗牛 「瀧口入道」
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鶴彬 「鶴彬全川柳」
...今こそこの玉の緒は絶ゆる時なれ...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...なべて洋行中の交際としいへば多くは諺(ことわざ)にいふなる旅は道づれのたぐひにて帰国すればそのままに打絶ゆるを...
永井荷風 「書かでもの記」
...森に満たするみづみづし菫の上に息絶ゆること!恥刃(は)が脳漿を切らないかぎり...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集」
...鳴る音も自(おのず)から絶ゆ...
夏目漱石 「幻影の盾」
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長谷川時雨 「柳原※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子(白蓮)」
...その時渡ったはドー(今絶ゆ)の変種...
南方熊楠 「十二支考」
...そをくみあげる小さな一つの 釣瓶昼はひねもす 夜はよもすがらささやかに 軋り まわれど水は つきずわが おもい 絶ゆることなし...
宮本百合子 「五月の空」
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三好達治 「一點鐘」
...鐘の音(ね)の絶ゆる響きに音を添へてわが世尽きぬと君に伝へよこれは寺から使いがもらって来た経巻へ書きつけた歌であるが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...日夜絶ゆることなしとある...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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