...かえって苦労は絶えません」こういう話しがあってから...
岩野泡鳴 「耽溺」
...彼の書斎に客の絶えまがなかったというのは...
江戸川乱歩 「恐ろしき錯誤」
...鳥のように歌うかわりにわたしはわたしの絶えまのない幸運にだまってほほえんでいた...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...どういふものか北条氏専横の不平の声が御ところの内にも巷にも絶えませんでした...
太宰治 「右大臣実朝」
...絶えまなく窓のそとの闇に眼をくばつて...
太宰治 「思ひ出」
...というような絶えまない恐怖に苛まれて涙の乾くひまもなかった...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「頸の上のアンナ」
...絶えまなしに大声で自分の馭者と話していた...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「妻」
...その顏には當惑らしい苦笑が絶えませんでした...
南部修太郎 「S中尉の話」
...絶えまなく搖(ゆ)らげる湖(うみ)に影をうつして...
ノワイユ夫人 Comtesse de Noailles 堀辰雄訳 「生けるものと死せるものと」
...それが井上様の御幸福になることとばかり思い込んで――」繁代の言葉は涙に濡れて暫らく絶えます...
野村胡堂 「江戸の火術」
...どうせ眠られはしません」「弱ったなア」暫らく言葉が絶えました...
野村胡堂 「黄金を浴びる女」
...人通りは全く絶えました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...絶えまなくきこえてくる...
原民喜 「鎮魂歌」
...そして円周や弧線の上に続いてゐる絶えまもないそれらの瞬間の風に揺いでゐる帷のやうな中心にやがてあなたの落ちついた耳は颯々と迸りただ一すぢに疾走するその健気な意志のありかを聞きとらないでせうか? そしてまたそれの努力の頂点に華やかな円天井の頂きに代るがはる立ち現れては死んでゆく水の作つた小さなオレンヂのころころと閃めいて触れあふ微かな響をも間もなくあなたの心は捕へたいと願ふでせう...
三好達治 「測量船拾遺」
...しかし昔からの手漉紙は今も絶えません...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...絶えまなしにあたりを見まわしているくせに...
山本周五郎 「さぶ」
...窓の女竹(めだけ)に絶えまなく涼風が戦(そよ)いで...
吉川英治 「宮本武蔵」
...とうとうと絶えまなく奔(はし)ってゆく千曲川の激流に声を託して...
吉川英治 「山浦清麿」
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