...社会が怠けものと貧乏人との二つの階級に分れているあいだはとうていこんなことの絶えないことを知って...
ピョートル・アレクセーヴィチ・クロポトキン Pyotr Alkseevich Kropotkin 大杉栄訳 「青年に訴う」
...そう云う苦情が絶えないので...
谷崎潤一郎 「細雪」
...それを知っているのはまだ女給にならない前から今もって関係の絶えない松崎という好色の老人と...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...それを見栄と心得る馬鹿者が絶えないのです」「時に……」と竜之助は少し改まって...
中里介山 「大菩薩峠」
...相變らず眼と眼の偵察戰は絶えないんだ...
南部修太郎 「S中尉の話」
...雪の絶えないヌタクカムウシュペの裾(すそ)を西に折れ...
本庄陸男 「石狩川」
...掃墓したときにはいま尚遺族の参詣は絶えないと云ふことであつた...
正岡容 「巣鴨菊」
...そのために身を滅す者も絶えないではないか...
三木清 「如何に読書すべきか」
...然し常にこの世に争闘が絶えないと同時に...
宮本百合子 「愛と平和を理想とする人間生活」
...恋愛について物思いの絶えない宿命をになっている自分である...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...体中に掻(か)きむしったような痍(きず)の絶えない男の子であるから...
森鴎外 「カズイスチカ」
...雛祭(ひなまつり)の風習が続く限りこれらの土地に仕事は絶えないでありましょう...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...という不平が絶えないそうであった...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...警察に出る捜索願いが絶えないわけであります...
夢野久作 「鼻の表現」
...後から後から絶えないのである...
吉川英治 「大岡越前」
...私の手もとへもいまだに絶えない...
吉川英治 「随筆 私本太平記」
...街に罪悪は絶えないし...
吉川英治 「鍋島甲斐守」
...こうした頽廃的な雰囲気の中に、いつも絶えない、座員間の軋轢(あつれき)と、華やかな底に澱む、ひがんだ蒼黒い空気とは、幼い黒吉の心から、跡形もなく「朗らかさ」を毟(むし)り取って仕舞った...
蘭郁二郎 「夢鬼」
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