...蠅はすぐにそれにブツかつて糸に絡まりました...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...それには利にさとい都下有數の古本屋なども絡まり...
木場貞 「來訪者のモデル」
...機関車の車台(トラック)のど真ン中へ絡まり込んで...
大阪圭吉 「とむらい機関車」
...さて何処やらに若い娘のキモノでも絡まり込んでいないかなと注意して見たんです...
大阪圭吉 「とむらい機関車」
...女は彭に絡まりついて離れなかった...
田中貢太郎 「荷花公主」
...実になんとも言いようのない繁りよう絡まりようである...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「天才」
...海藻の大きな堆積がその土台石に絡まり着いて...
ディッケンス Dickens 森田草平訳 「クリスマス・カロル」
...それが絡まりもつれながら...
豊島与志雄 「樹を愛する心」
...それらが或は絡まり或は孤立して...
豊島与志雄 「二つの途」
...沼かと紛(まが)ふ巨大な魚梁(やな)が沸き返るのを其処にレヴィヤタンの一族は草に絡まり腐りゆき...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集」
...葡萄の木と木は絡まり合ふ...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集」
...救ひを求める凄惨な声が益々高く低く縷々として私の耳朶に絡まりついて来る空怖ろしさに堪へられなくなつて...
牧野信一 「鬼の門」
...細かい葉を夢中でり合いつつ絡まり合う...
宮本百合子 「雨と子供」
...喉(のど)絡まりをした声がかすれて出なかった...
室生犀星 「お小姓児太郎」
...そうしてその下の青い襦袢の襟に絡まり込んでいる...
夢野久作 「一足お先に」
...冬枯の蔓(つる)のように絡まり合った鉄条網の針の中を...
横光利一 「上海」
...しかし、こうなると、互いに溶けあう親しさの募りにまかせ、人には云えぬ毒舌も熾んになる癖が出て、捻じあい、絡まり、啀みあい、果てしもなく争った外国での二人であった...
横光利一 「旅愁」
...その間に日本の勢力も絡まり...
和辻哲郎 「鎖国」
便利!手書き漢字入力検索