...菜の花に交(まじ)る紫雲英(げんげ)である...
泉鏡花 「瓜の涙」
...かの傳奇の老大家は歴史の上に燦爛たる紫雲を曳き...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...かの伝奇の老大家は歴史の上に燦爛(さんらん)たる紫雲を曳(ひ)き...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...鏑木寅三郎君は紫雲と号す...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...紫雲英(クローバー)を摘んだりして遊んでいるところを見ると...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...裁判所の桜若葉がうつくしくてすつかり葉桜となり別れるバスのとまつたところが刑務所の若葉八ツ手若葉のひつそりとして・お留守らしい青木の実の二つ三つ(みどりさんを訪ねて)雲かげもない日のあなたを訪ねて来た・藤棚の下いつせいにおべんたうをひらいて(紫雲藤...
種田山頭火 「旅日記」
...蛙(かわず)鳴く田は紫雲英(れんげそう)の紅(くれない)を敷き...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...(明治四十五年)紫雲英午後の散歩に一家打連(うちつ)れて八幡山(はちまんやま)...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...前は畝(うね)から畝へ花毛氈(はなもうせん)を敷いた紫雲英の上に...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...近藤紫雲の美人にも...
中里介山 「大菩薩峠」
...二十日の巳の時から紫雲が棚引いたり...
中里介山 「法然行伝」
...硯は雨端石と紫雲石とのものを験し...
中谷宇吉郎 「硯と墨」
...また大円形の周囲には、仏様や天部の神様のやうなものや、紫雲や、青雲や、白雲や、奇妙な赤い髷括(まげくく)りのやうなものが附いて居る樹木や、種々雑多の物が赤青白黄紫などの極彩色で画いてある極めて精巧なものである...
正岡子規 「病牀六尺」
...蒲公英(たんぽぽ)もまた紫雲英(げんげ)も...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...紫雲英(げんげ)のさいている原ッぱへ...
吉川英治 「江戸三国志」
...遊ばばや子とも鬼とも紫雲英草(げんげそう)と呟いた...
吉川英治 「雲霧閻魔帳」
...紫雲金城の上に降りるかと思われた...
吉川英治 「三国志」
...産屋(うぶや)に紫雲(しうん)たなびいて天楽(てんがく)が聞えたそうな)とか...
吉川英治 「親鸞」
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