...折しも穴を潜ろうとする蠅男の一本の足に素手で飛びついた...
海野十三 「蠅男」
...ルクレチウスは素手でともかくも後代の物理的科学の基礎を置いたことは事実であるのに...
寺田寅彦 「ルクレチウスと科学」
...しかし素手でも向われぬから...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...そうして素手で向った相手の曲者に...
中里介山 「大菩薩峠」
...東京の人間に素手で開墾させようというのは無理である...
中谷宇吉郎 「琵琶湖の水」
...素手で相手をしてやろう」天魔太郎は...
野村胡堂 「幻術天魔太郎」
...なにぶん素手ではあつかいかねたものか...
野村胡堂 「幻術天魔太郎」
...それも素手ではなくて...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「変身」
...素手では水銀もすくえず...
久生十蘭 「三界万霊塔」
...ちやうど百姓が煙草を吸ひつけようとして素手で燠(おき)を持つた時のやうに渋面を作つてフウフウ息を吹きかけながら...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...素手ではどうにもならぬのだ...
本庄陸男 「石狩川」
...ヤグラ岳の麓の鬼塚村を訪れた時私があの木兎は素手で捕へたのだ...
牧野信一 「心象風景(続篇)」
...当分は素手でテルヨをつかまへるのだ...
牧野信一 「天狗洞食客記」
...決して素手では飛べる川幅ではないのだ...
牧野信一 「ベツコウ蜂」
...素手でも行かれんわな...
宮本百合子 「栄蔵の死」
...素手で殴りあいをするだけなら...
山本周五郎 「ちくしょう谷」
...素手でどうするか...
山本周五郎 「風流太平記」
...素手で信者の後からついていくと...
横光利一 「馬車」
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