...椿岳の画料椿岳は画を売って糊口したのではなかった...
内田魯庵 「淡島椿岳」
...鐡瓶の湯を加へて糊を薄く溶いた...
高濱虚子 「俳諧師」
...デスガソウナルト薬デ一時ヲ糊塗ナサルヨリ方法ハゴザイマセン...
谷崎潤一郎 「瘋癲老人日記」
...何か固い糊づけしたやうなものが庄谷の顔にあつた...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...当時僅かに超然内閣の名義によりて一時を糊塗したるに止まり...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...それは等しく模糊(もこ)たるものである...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...本雨(ほんあめ)といひ糊紅(のりべに)の仕掛(しかけ)といふが如き舞台における極端なる部分的の写実は浮世絵師が婦女の頭髪と降雨(こうう)とを一本々々に描きたるに比すべし...
永井荷風 「江戸芸術論」
...その印象は睡眠中に見た夢と同じように影薄く模糊(もこ)としてしまうのである...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...湖面がかくの如く模糊として...
中里介山 「大菩薩峠」
...血潮は糊(のり)のやうに固まつて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...何処の藩の糊米(のりまえ)を頂いたとも知れない...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...それに糊(のり)も新しいわけですから...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...糊まみれの革前垂が...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「神の剣」
...もしもそのような点まで模糊とさせているのならば...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...己(おれ)は明朝御返事をすると云つて一時を糊塗(こと)した...
森鴎外 「大塩平八郎」
...唯俗に従って聊復爾(いささかまたしか)り位の考で糊塗(こと)して遣(や)っていて...
森鴎外 「かのように」
...半紙(はんし)を八つほどに剪(き)ったのを糊(のり)で竹のくしに貼(は)りつけ...
柳田国男 「母の手毬歌」
...へだては海――それもはや模糊(もこ)として...
吉川英治 「神州天馬侠」
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