...やがて糊(のり)がゆるんで来て...
梅崎春生 「ボロ家の春秋」
...オブラートに糊(のり)をつけたものを持っていて...
海野十三 「柿色の紙風船」
...四時間ほどのうちに遂に手術台の上の糊本の身体は...
海野十三 「蠅男」
...それを糊(のり)にして...
太宰治 「花燭」
...さらにその遠方に模糊と煙るが如く白くひろがつてゐるのは...
太宰治 「津軽」
...旅行の時でも糊とハサミと繪をかく道具は持つて乘り...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...煙雨の中に模糊たる愁思を漂わそうとも...
豊島与志雄 「画舫」
...その全体は曖昧模糊(あいまいもこ)としていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...私が中學にはひる年頃に成つた頃はもう私の一家は糊口することだけが苦痛でありました...
長塚節 「教師」
...老人はこの模糊(もこ)たる唐画(とうが)の古蹟に対(むか)って...
夏目漱石 「永日小品」
...同時にいくら糊細工(のりざいく)の臭味(くさみ)が少くても...
夏目漱石 「田山花袋君に答う」
...白い肌(はだえ)が模糊(もこ)として動いている……」「詩的ですね...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...其上りで如何(どう)にか斯うにか糊塗(まじく)なっていたのだ...
二葉亭四迷 「平凡」
...それらを取りかこんだ曖昧糢糊(あいまいもこ)とした背景から浮み上がって来るのである...
堀辰雄 「幼年時代」
...自身の着料にできていた紅(あか)い糊絹(のりぎぬ)の槌目(つちめ)の仕上がりのよい物...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...但糊入半切に認、上包半紙半分折懸、上に年齢書、下に名...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...模糊(もこ)としていて...
吉川英治 「新書太閤記」
...ぜひなくまずい小説を書いて口を糊(のり)する心をきめ...
吉川英治 「随筆 私本太平記」
便利!手書き漢字入力検索