...それ程不味くもない豆の糊状物(ペースト)...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...此の「糊細工」なども何の趣向もなく...
高浜虚子 「子規居士と余」
...細君は又それを幾つかに破つて一々糊をつけて新聞紙の上に張附ける...
高濱虚子 「俳諧師」
...「貴方なにをしてらっしゃるの? 糊なんぞもって……そんなくらい廊下につったって……」と頼子はあやしみましたが...
橘外男 「亡霊怪猫屋敷」
...呂将軍の脳溢血頓死と表面を糊塗し...
豊島与志雄 「白塔の歌」
...家の柱縁側(えんがわ)なぞ時代つきて飴色(あめいろ)に黒みて輝(ひか)りたるに障子の紙のいと白く糊(のり)の匂も失せざるほどに新しきは何となくよきものなり...
永井荷風 「矢はずぐさ」
...生温い糊(のり)のようにねばねばと皮膚にまといつく...
中島敦 「環礁」
...生温い糊のやうにねば/\と皮膚にまとひつく...
中島敦 「夾竹桃の家の女」
...私の成長した家は私を教育することさへなければどうにか糊口の道は立つのです...
長塚節 「教師」
...糊刷毛(のりばけ)のような白い毛を羽根の先に残しているだけで...
中村地平 「南方郵信」
...斑々たる血糊がこびり付いて居ります...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...夏の午前(あさ)は洗濯ものの糊つけで...
長谷川時雨 「旧聞日本橋」
...それにこの模糊とした空気のなかでは...
原民喜 「かげろふ断章」
...模糊とした霧の渦の中で...
久生十蘭 「雪間」
...恋愛と友情との境にある模糊とした感情の霞がひかれていて...
宮本百合子 「異性の間の友情」
...弁天の朱塗の祠(ほこら)が模糊(もこ)として靄(もや)の中(うち)に見える頃であった...
森鴎外 「雁」
...糊塗(こと)の手段をとるおそれがございましょう...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...糊(のり)の硬い法被を着た小者たちで...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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