...糢糊(もこ)として動いてゐる...
芥川龍之介 「戯作三昧」
...糊気(のりけ)のぬけきった単衣(ひとえ)も物さびしかった...
有島武郎 「或る女」
...そこで死刑囚糊本が選ばれ...
海野十三 「蠅男」
...玲瓏に非ず、模糊に非ず...
大町桂月 「春の筑波山」
...」眼をひらけば冥茫模糊...
太宰治 「お伽草紙」
...」眼をひらけば冥茫模糊...
太宰治 「お伽草紙」
...何か固い糊づけしたやうなものが庄谷の顔にあつた...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...或は(特別なる時勢の結果として)国民性全分の影其のものの頗る模糊(もこ)として捉(と)らへがたきものあるにも因せざるか...
綱島梁川 「国民性と文学」
...まあ曖昧模糊たるものであった...
豊島与志雄 「楊先生」
...私の成長した家は私を教育することさへなければどうにか糊口の道は立つのです...
長塚節 「教師」
...勘次(かんじ)は悄(しを)れた首(くび)を擡(もた)げて三人(にん)の口(くち)を糊(のり)するために日傭(ひよう)に出(で)た...
長塚節 「土」
...一時を糊塗(こと)するのを例にした...
夏目漱石 「行人」
...リシュモンには伯爵ぐらい授けて一時を糊塗してはどうかと相談をしかけた...
久生十蘭 「カストリ侯実録」
...地中の球根を搗(つ)きつぶせば強力な糊(のり)となり...
牧野富太郎 「植物知識」
...唯俗に従って聊復爾(いささかまたしか)り位の考で糊塗(こと)して遣(や)っていて...
森鴎外 「かのように」
...いずれも糊(のり)付けになったような長袴(ながばかま)の静粛な去来のみです...
吉川英治 「江戸三国志」
...たそがれの模糊(もこ)を探り探り...
吉川英治 「私本太平記」
...模糊(もこ)とした一団が寄って来る...
吉川英治 「新・水滸伝」
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