...出来うる限り精細な記述をなすべき機会に逢着した...
石川啄木 「葬列」
...このような現象でも精細な記録を作って研究すれば気象学上に有益な貢献をする事も可能であろう...
寺田寅彦 「化け物の進化」
...わが輩が雄大精細なる兵備を整理するはただちにこれをもって外国に向かって開戦を挑まんと欲するにもあらず...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...――精細な教授の頭脳は最後に...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...精細な研究が出來るのである...
内藤湖南 「支那古典學の研究法に就きて」
...欧米人の浮世絵に関する研究の沿革を記して頗(すこぶ)る精細なるものあり...
永井荷風 「江戸芸術論」
...短い直線状の火花も精細な写真観測をすると...
中谷宇吉郎 「指導者としての寺田先生」
...引揚者一人一人について精細な調査報告書が出来...
久生十蘭 「ノア」
...皇帝の一族がエカテリネンブルグに到着した日から最後の時までの精細な記録がジェネラル・デュデリックという署名でジュウルナール紙に発表され...
久生十蘭 「淪落の皇女の覚書」
...その精細な植物の記載文を見て...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...かつその客観を写す処極めて麁鹵(そろ)にして精細ならず...
正岡子規 「俳人蕪村」
...芭蕉集中精細なる者を求むるに粽(ちまき)結(ゆう)片手にはさむ額髪(ひたいがみ)五月雨(さみだれ)や色紙へぎたる壁の跡の如き比較的に爾(し)か思はるるあるのみ...
正岡子規 「俳人蕪村」
...お梅は自分もこれに倣(なら)つて精細な計算帖をつくる氣になつて暇を告げた...
正宗白鳥 「孫だち」
...年表を作ることの如何(いか)に精細なるよ...
山路愛山 「明治文学史」
...そこでその精細な御観察の便宜と致しまして...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...あなたの方の精細な御調査には満足を感じますよ...
横光利一 「上海」
...在来の如何(いかゞ)はしい日本通と異(ちが)つて大分(だいぶ)に精細な所まで研究が行(ゆき)届いてるらしく...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...ここにはなお諸異本の精細な対照が必要であり...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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