...かえって兵力増加を粧うべき事を命令した...
石原莞爾 「戦争史大観」
...死化粧うるわしい顔(かんばせ)とが互に照り映えて...
海野十三 「棺桶の花嫁」
...『骸骨の上を粧うて花見かな』の一層痛切なるを覺えずむばあらず...
大町桂月 「豐島ヶ岡」
...気の弱い新八郎は平気を粧うて平太郎と話をしているものの...
田中貢太郎 「魔王物語」
...天質と人工との両方によって彼女とは比べものにならぬほど美しく粧うている...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...いくら平気を粧うて胡麻化そうとしても駄目だという事である...
寺田寅彦 「話の種」
...当世風の厚化粧入毛(いれげ)沢山の庇髪(ひさしがみ)にダイヤモンドちりばめ女優好みの頬紅さしたるよりも洗髪(あらいがみ)に湯上りの薄化粧うれしく思ふ輩(やから)にはダリヤ...
永井荷風 「一夕」
...処世の術に巧みなるものは決して拒絶せず忘れた風を粧うて為さざるなり...
永井荷風 「偏奇館漫録」
...欺き陥るるは狐なり偽り粧うは狸なり其の為す処幾分の相違あるが如し...
永井荷風 「偏奇館漫録」
...その黄粉を粧うた美人の額の上に描かれた眉の形容であることを知るに及んで...
中里介山 「大菩薩峠」
...ただ単に然(し)か自己を粧うのみであり...
三木清 「マルクス主義と唯物論」
...食い終るごとに身を洗い熱心に身を粧う...
南方熊楠 「十二支考」
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