...くれないの罌粟(けし)の花束が...
海野十三 「深夜の市長」
...餌の粟をじやり/″\と縁側に落す...
鈴木三重吉 「女の子」
...粟も稗も馬鈴薯も取れなかったことを車中の旅客に話して聞かせたりなどした...
田山花袋 「トコヨゴヨミ」
...「それ、これを見な、ここが逢坂山の大谷で、ここが大津だ、大津から粟津、瀬田の唐橋(からはし)を渡って草津、守山、野洲(やす)、近江八幡から安土、能登川、彦根、磨針(すりはり)峠を越えて、番場、醒(さめ)ヶ井(い)、柏原――それから左へ、海道筋をそれて見上げたところの、そらこの大きな山が胆吹山だ、つまり、これからこれまでの間を、お前に突破してみてもらいたいんだ」「そう致しますと、つまりこの逢坂山から出立して、湖水の南の岸をめぐって、胆吹山まで歩いてみろ、とおっしゃるんでございますな」「そうだ」不破の関守氏は、がんりきの百蔵に向って胆吹マラソンのコースをまず説明して置いて、それから使命の内容をおもむろに次の如く述べました...
中里介山 「大菩薩峠」
...しだり穗の粟とり交へ...
長塚節 「長塚節歌集 上」
...山陵のめぐりは畑で豆や稗や粟が作つてある...
長塚節 「松蟲草」
...それから曲げた首を真直(まっすぐ)にして足の下(もと)にある粟と水を眺めた...
夏目漱石 「文鳥」
...小粟桂三郎の死体の顔から...
野村胡堂 「流行作家の死」
......
松本たかし 「松本たかし句集」
...それで粟も盗んで来たのだ...
宮沢賢治 「狼森と笊森、盗森」
...朽木氏は備後国深安郡(ふかやすごほり)加茂村粟根(あはね)の人で...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...麥や粟を精げる仕事も含まれて居た...
柳田國男 「食料名彙」
...以前は粟の代りに粉糠を用いた時代がある...
柳田國男 「食料名彙」
...「粟田口」「累(かさね)ヶ淵」「榛名の梅ヶ香」「池ヶ鏡」「名人長次」「塩原多助」と数々の新作を発表して満都の好評を博したのは...
山本笑月 「明治世相百話」
...粟田口から十禅寺ノ辻の辺に占め...
吉川英治 「私本太平記」
...信長から一粒の粟(あわ)だに喰わせてもらった覚えはない...
吉川英治 「新書太閤記」
...播磨宍粟(しそう)郡山崎の城の黒田官兵衛孝高(よしたか)が...
吉川英治 「新書太閤記」
...おりおり路ばたの畑で稗や粟を刈っている人を見た...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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