...急にその粒々が殖えて来た...
梅崎春生 「幻化」
...百姓の粒々辛苦(りゅうりゅうしんく)の産出物であるは言わでもの事であるが...
大隈重信 「夫婦共稼ぎと女子の学問」
...白い粒々の花がいくつも附いてゐる...
鈴木三重吉 「女の子」
...粒々辛苦実にいうに忍びざる苦境を経て...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...わしはこの子にわしが六十年間かかってためた粒々の小銭...
太宰治 「ロマネスク」
...粒々辛苦にうたれるのである...
種田山頭火 「其中日記」
...彼にありては粒々辛苦...
種田山頭火 「其中日記」
...“粒々皆是菩薩”荒地の痩米の生命力七月三十一日晴――曇...
種田山頭火 「松山日記」
...一篇々々の文筆が粒々たる苦心と混乱克服との跡である...
戸坂潤 「読書法」
...米は粒々辛苦なものだから一粒も粗末にしてはいけないとよくいわれていました」という話をした...
中谷宇吉郎 「米粒の中の仏様」
...一粒々々に芯(しん)のある飯を炊くのは...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...粒々半カ年にわたる工作の荒筋だった...
服部之総 「新撰組」
...一ツ二ツ三ツ四ツ玉蜀黍の粒々は二十五の女の侘しくも物ほしげなる片言なり蒼い海風も黄いろなる黍畑の風も黒い土の吐息も二十五の女心を濡らすかな...
林芙美子 「蒼馬を見たり」
...粒々苦心の結晶が...
三好十郎 「廃墟(一幕)」
...又は其粉を糯米にまぜても食つた(粒々辛苦)...
柳田國男 「食料名彙」
...細工は粒々(りゅうりゅう)仕上げを御覧(ごろう)じです」しかし私があの廃屋の中で聞いたお話は...
夢野久作 「少女地獄」
...滴る樣な濃紫の指頭大の粒々しい實の上にさら/\と鹽を振つて...
若山牧水 「樹木とその葉」
...洪水のあとらしい荒れ白んだ粒々の小石の間に伸びている真青な草を認めて...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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