...」辰吉は錆のある粋な笑(わらい)で...
泉鏡花 「浮舟」
...純粋外国種(だね)だつて必(きつ)と俺達より勝れてるわけでは無い...
内田魯庵 「犬物語」
...純粋の説話たるものあり...
高木敏雄 「比較神話学」
...経済的進歩の研究及び純粋経済学のシステムの研究をこの中に入れた...
レオン・ワルラス Leon Walras 手塚壽郎訳 「純粋経済学要論」
...あやつともうふたりの仲間だけが生粋のアメリカ生まれ...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 加藤朝鳥訳 「橙の種五粒」
...この純粋な音楽は...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...彼女は今時珍らしい粋ないでたちでした...
豊島与志雄 「白蛾」
...米粒の内部は殆んど純粋な澱粉で...
中谷宇吉郎 「稲の一日」
...必ず通客(つうかく)めいた粋(いき)がりを連発した...
夏目漱石 「思い出す事など」
...されば真に純粋の意味で「詩人」と言うべきものは...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...前者、即ち「詩を作らない詩人」たちは、純粋に主観的、感情的であるけれども、これを観照する客観性の智慧がない...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...日本の警察(おかみ)はこれでなか/\粋に出来ていて...
久生十蘭 「魔都」
...デシエお嬢さんはきみと同じく純粋で善良な女性だそうだよ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...純粋にその土地を踏んだことのない人が作ったりする...
宮城道雄 「声と食物」
...涙の中から最も感情として純粋に立ち上れると思ったのでした...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...私は純粋小説は、今までの純文学の作品を高めることではなく、今までの通俗小説を高めたものだと思う方が強いのであるが、しかし、それも一概にそのようには云い切れないところがあるので、純文学にして通俗小説というような、一番に誤解される代りに、聡明(そうめい)な人には直ちに理解せられる云い方をしてみたのだけれども、それはさておき、近代小説の生成というものは、その昔、物語を書こうとした意志と、日記を書きつけようとした意志とが、別々に成長して来て、裁判の方法がつかなくなったところへもって、物語を書くことこそ文学だとして来て迷わなかった創造的な精神が、通俗小説となって発展し、その反対の日記を書く随筆趣味が、純文学となって、自己身辺の事実のみまめまめしく書きつけ、これこそ物語にうつつをぬかすがごとき野鄙(やひ)な文学ではないと高くとまり、最も肝要な可能の世界の創造ということを忘れてしまって、文体まで日記随筆の文体のみを、われわれに残してくれたのである...
「純粋小説論」
...日本から日本人としての純粋小説が現れなければ...
「純粋小説論」
...ひどく純粋な所がある...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
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