...純粋なマグネシアは溶けているだろうが...
フレデリック・アークム Fredrick Accum 水上茂樹訳 「食品の混ぜ物処理および調理の毒物(1820)」
...粋で、品の佳(い)い、しっとりした縞(しま)お召に、黒繻子(くろじゅす)の丸帯した御新造(ごしんぞ)風の円髷(まるまげ)は、見違えるように質素(じみ)だけれども、みどりの黒髪たぐいなき、柳橋の小芳(こよし)であった...
泉鏡花 「婦系図」
...南部の顧客はそれの純粋であることの証拠である青い色をにごっているとでも思って嫌い...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...ついには半狂乱の純粋ごっこに落ちいる事もあります...
太宰治 「みみずく通信」
...純粋の白人らしくない暗示が見られます...
谷譲次 「踊る地平線」
...自分の父の代までは純粋の京都人であるが...
谷崎潤一郎 「細雪」
...第三に、それ自身によって知られ、読者が自分において発見するところの命題、例えば、同じものは同時に有ると共にあらぬことはできぬ、また、無はいかなるものの動力因であることも不可能である、及びこれに類する命題を、注意深く考量し、そしてかようにして自然によって自分に賦与されている、しかし感覚の表象が極めてはなはだしく混乱させ不分明にするのをつねとするところの悟性の明瞭さを、純粋に、感覚から解放して、使用するように、私は要請する...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...そのためには大衆小説に因んだ大衆性を獲得すべきだという種類の説も行なわれた(純粋にして通俗なる純粋小説の論)...
戸坂潤 「哲学の現代的意義」
...女のために身上(しんしょう)を棒に振るほどの粋人でないだけが恨みだが...
中里介山 「大菩薩峠」
...情熱のシューマン粋(いき)なピアノ曲「謝肉祭組曲(カーナヴァル・スイト)」や...
野村胡堂 「楽聖物語」
...粋な潰し島田、縮緬(ちりめん)の花見衣(はなみぎ)、少し斜に構えて両手を開いたポーズは、銭形平次の眼にも型になっておりました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...純粋の主観、真の雑り気のない、生(き)一本の主観を常に持ってるものは、こうした表現者の詩人でなくして、行為によって生活を創作しようとするところの、他の「詩を作らない詩人」である...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...ランシングの州検事局でホテリングが署名した告白書から抜粋してみると――...
牧逸馬 「双面獣」
...じつにもはんてきに純粋な形式で...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...純粋に内在的な真理というものはなく...
三木清 「哲学入門」
...東洋の純粋な建築を敬愛せよ...
柳宗悦 「民藝四十年」
...と粋(すい)をきかして...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...しかしこの書は純粋に学問の書である...
和辻哲郎 「孔子」
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