...及ぶだけ純粋に近い形に依ろうとする...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...日本はすでに西洋の文明の粋を刪節して用いるのに成功しているのであるから...
太宰治 「惜別」
...露国政府が純粋な科学の方面にも冷淡でない一つの例として御紹介するのである...
寺田寅彦 「話の種」
...純粋の物体的自然論が成り立つ筈であったからである...
戸坂潤 「エマヌエル・カント『自然哲学原理』解説」
...学問は時事性から純粋であるべきだというのが...
戸坂潤 「思想としての文学」
...あの里の太夫というもの――京美人の粋といったようなものにも...
中里介山 「大菩薩峠」
...素直で、純粋で、この少年の心は疑うことを知らないのである...
中島敦 「悟浄出世」
...ベルグソンの純粋持続の如きものを考えなければなるまい...
西田幾多郎 「絶対矛盾的自己同一」
...純粋にピアノ的で...
野村胡堂 「楽聖物語」
...「お」は純粋の母音の「オ」(すなわちo)であると言っておられます...
橋本進吉 「古代国語の音韻に就いて」
...妻君は屹度あれを覚えてゐて自分の夫にも左ういふ粋な真似をさせたかつたのであらう...
牧野信一 「心象風景(続篇)」
...「たけくらべ」「今戸心中」「註文帖」以後の年代を写した北里文学の秀粋としていい...
正岡容 「異版 浅草燈籠」
...しかるにそれが一般にはそのように純粋に把握されなかったのは近代の拝金主義の結果である...
三木清 「人生論ノート」
...おめえみてえな粋(いき)な姐さんにゃおめにかかったことがねえ...
山本周五郎 「ゆうれい貸屋」
...とくにこの糟谷は生ッ粋な鎌倉武士だ...
吉川英治 「私本太平記」
...様々な美しい肉体の粋が...
蘭郁二郎 「足の裏」
...純粋のインカ族のみならず...
和辻哲郎 「鎖国」
...伎楽面が顔面における「人」を積極的に強調し純粋化しているとすれば...
和辻哲郎 「面とペルソナ」
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