...粋紳士風(プレッシュウ)の趣味を捨てず...
太宰治 「兄たち」
...他方また純粋数学の対象であるところの一切の物体的本性について...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...たとえば地球が全部大洋かあるいは陸地におおわれていたらこういう原因から起こる一日じゅうの弛張(しちょう)が純粋に現われるかもしれないが...
寺田寅彦 「海陸風と夕なぎ」
...文学の通俗性(乃至純粋性)の問題では...
戸坂潤 「思想としての文学」
...だから私は例えば例の『思想』の特集号の内容と表題とを社会ファシストや国粋ファシストとの連想に於て...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...純粋音楽の味方であった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...特に純粋にした水あるいは重水で霜を作って見る場合にはこれを使うことにした...
中谷宇吉郎 「雪」
...純粋の詩人としての抒情詩を書いて居る...
萩原朔太郎 「ニイチェに就いての雑感」
...まさに純粋のボーセアンそのものだわ」彼女は微笑しながら言った...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...生粋(きっすい)のロンドンっ子だ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...恨むらくは彼は一篇の文章だも純粋の美文として見るべきものを作らざりき...
正岡子規 「俳人蕪村」
...殊に後世に至るほどその傾向が甚だしくなつて純粋の模様を用ゐて善き場合にも波に千鳥とか鯉(こい)の滝上りとかそのほか模様的ならざる...
正岡子規 「病牀六尺」
...快楽を無差別にただ量的に考えるのでなければ快楽説は純粋でない...
三木清 「哲学入門」
...少し酔った声で隊士一が怒鳴る声……「剣舞なんど無粋なもの止せっ! 軍の門出に俺が踊って見せる! 見ろ...
三好十郎 「斬られの仙太」
...しばしば純粋な侮蔑をもって後者をすてる...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...すべて純粋小説論であることはさして不思議ではないのである...
「純粋小説論」
...といって純粋に父を思ってくれる理解者や同情者だったわけではなく...
吉川英治 「忘れ残りの記」
...純粋のインカ族のみならず...
和辻哲郎 「鎖国」
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