...そこから三粁(キロメートル)離れたところを通っている街道に通じる道である...
モオパッサン 秋田滋訳 「初雪」
...この山津浪(やまつなみ)の源(みなもと)は根府川(ねぶがは)の溪流(けいりゆう)を西(にし)に溯(さかのぼ)ること六粁(ろくきろめーとる)...
今村明恒 「地震の話」
...今何粁だ、二十八粁、ちがうちがう、そしてまた直ぐに、今は? 二十五粁、益々ちがう、更につづけて、今度は? 二十九粁、やっぱり駄目だ、どうしてそんなにわからんのだ、ちゃんとなにかで覚えてなくちゃいけない、いいか、今度はどうだ? 三十五粁……いかん、まるで出鱈目(でたらめ)だ、俺はいい加減なところを聞いてるんじゃない、時間がかかってもいいからしっかり答えてくれ、どうだ今は? 然しその時はもう相手の返事がない...
上田広 「指導物語」
...本館というのは二十五粁(キロ)ばかり西北方へ行った地点にあり...
海野十三 「火星探険」
...二粁(キロ)も先にきっとかたくなっているぞ...
アーネスト・トムソン・シートン 薄田斬雲訳 「動物物語 狼の王ロボ」
...火先は一粁ほどのところへまで寄せてきました...
豊島与志雄 「古木」
...直線距離およそ三十粁...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...線の幅〇・二粍は四十四粁に相当する...
中谷宇吉郎 「地球の円い話」
...即ち四粁か五粁程度の距離を粍まで測って四捨五入して...
中谷宇吉郎 「地球の円い話」
...それは一粁(キロ)の距離を落下するのに約一時間かかる位の速度である...
中谷宇吉郎 「雪」
...三粁(キロ)ほど南(みなみ)の山(やま)の中(なか)にある小(ちい)さな谷(たに)で...
新美南吉 「ごんごろ鐘」
...歌にもうたえないような一万五千粁の旅行をつづけ...
久生十蘭 「新西遊記」
...九〇・三粁(キロ)...
久生十蘭 「地底獣国」
...筏はキャンヌの岸を離れることすでに四粁(いちり)余り...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...合衆国河岸(ケエ・デゼ・ダシュニ)に沿って今日の花合戦のために仮設されたる粁(キロ)三階の大桟敷(トリビュウヌ)...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...両方とも約二粁(キロ)位...
堀辰雄 「大和路・信濃路」
...二粁ぐらいなら、思い切って往ってみようかと、M君と相談していると、――その板橋のほうへ通じている、片方は林で、もう一方は草原になった、真直な街道を、何処からどう抜け出したのか、さっきちらりと駅で見かけた猟師が二人、大きな猟犬を先立てながら、さっさと歩いてゆくのが見える...
堀辰雄 「大和路・信濃路」
...流れて一千三百二十六粁――こゝに...
牧野信一 「浪曼的月評」
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