...何故なら籠の縁の毛がそれを支へてゐるからだ...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...それからエンミーには人形と搖籠...
ヘンリック・イブセン Henrik Ibsen 島村抱月譯 「人形の家」
...鋼条で吊り下げられた籠のような形の送影機が五つも六つも見えた...
海野十三 「地球発狂事件」
...思い切って大柄な籠目崩(かごめくず)しのところどころに...
谷崎潤一郎 「細雪」
...――閉ぢ籠つて、岔水君が送つてくれた中央公論を読む、ともすれば昨夜の自分を反省して憂欝になる、樹明君とても多分おなじだらう!私の買物一金三十銭 麦二升一金六銭 焼酎半杯一金三十弐銭 なでしこ大袋一金四銭 葱一束十二月一日晴...
種田山頭火 「其中日記」
...「その駕籠、待て!」今まで息を殺していた土方歳三が大喝一声(だいかついっせい)、自(みずか)ら颯(さっ)と太刀を引き抜くと、蝗(いなご)の如く十余人抜きつれて乗物を囲む...
中里介山 「大菩薩峠」
...例の高燈籠(たかどうろう)の下で小さな尼を介抱しているところのお銀様を見ました...
中里介山 「大菩薩峠」
...空駕籠を擔いだ二人の人足に逢ひましたが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「葛籠はまいりましたか?」と洒然(けろり)として訊(たず)ねた...
長谷川時雨 「テンコツさん一家」
...夢中で葛籠を降すと...
牧野信一 「鬼の門」
...一太が駈けでもしようものなら! 籠はフットボールのようにぽんぽん跳ねて一太にぶつかった...
宮本百合子 「一太と母」
...それがソヴェト権力確立後につくられたものならいつも其等を貫いて流れる一つの強い切れない階級的主張が籠っていた...
宮本百合子 「五ヵ年計画とソヴェトの芸術」
...竹籠(たけかご)をかむキリギリスの如き愚(ぐ)を演じさせる...
吉川英治 「江戸三国志」
...籠には金銀珠玉の祝い物が入っていた...
吉川英治 「新・水滸伝」
...『では……お身を御大切に』家来一同のことばと共に、駕籠は上った...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...衣裳のみでなく、紙入れ、印籠、脇差なども派手やかなのを選(よ)って揃え、わけても紙入れの中へは、男の中へ交わって恥かしい思いをせぬように、女の世界にはいって汚い仕方をせぬように、そっとべつな金箪笥(かねだんす)の内から、金子(きんす)の音をしのばせて、心づかいをずッしりと入れておく...
吉川英治 「宮本武蔵」
...とても家の中に籠(こも)ってなぞいることは出来なかった...
蘭郁二郎 「腐った蜉蝣」
...彼は鳥籠を一つ買う...
ルナール Jules Renard 岸田国士訳 「博物誌」
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