...ジェームス・ウェルキン――というのは籔睨の名ですの――はただ酒場にこびりついているか...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「見えざる人」
...竹籔があり池があり墓地があり木立があり広い庭があり...
豊島与志雄 「楠の話」
...篠藪蝸虫(ででむし)よ黙り腐つた蝸虫よ渦を巻いてる蝸虫よ何が恋しい篠籔にさらさら さらと雨が降る夢現(ゆめうつつ)に己(おれ)は暮らした蝸虫よ己に悲しいコスモスの花と花とに雨が降るもう己の家は最終(をはり)だ蝸虫よ田もいらぬ畑もいらぬ篠籔にさらさら さらと雨が降る...
野口雨情 「別後」
...寒竹(かんちく)の籔(やぶ)の中に...
長谷川時雨 「木魚の配偶」
...八幡の籔しらずが流行で...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...あすこの籔の陰だ...
牧逸馬 「土から手が」
...僕のお父さん……」新吉がみそのの里まで五六町もある籔蔭の径を駆け抜けて...
牧野信一 「淡雪」
...籔鶯の声が聞える...
牧野信一 「F村での春」
...」「奴等の尻おしが籔塚の小貫林八だつてことの種まであがつてゐるんだぜ...
牧野信一 「鬼涙村」
...ふたりは籔ぎわの日向で尾を振つてゐる馬を振り返つて...
牧野信一 「肉桂樹」
...「籔へ行つて喰ふてくれ...
牧野信一 「籔のほとり」
...「お宅の籔は珍らしい...
牧野信一 「籔のほとり」
...芝居にありさうな籔畳のかげには...
正岡容 「下町歳事記」
...漸くそこの竹籔の向うに...
宮本百合子 「栄蔵の死」
...籔陰(やぶかげ)の辻堂を捜し当てた...
森鴎外 「大塩平八郎」
...――林の脇には葉の白茶けた竹籔(たけやぶ)があり...
山本周五郎 「おれの女房」
...星明りに透かしてみると墓原(はかはら)らしい処は一面の竹籔となって...
夢野久作 「名娼満月」
...豪気(がうき)な新住(しんじう)は境内(けいだい)の暗い竹籔(たけやぶ)を切払(きりはら)つて桑畑に為(し)て了(しま)つた...
與謝野寛 「蓬生」
便利!手書き漢字入力検索