...風だった竹籔の音が...
芥川龍之介 「運」
...あの籔睨の眼付のように滑稽でしたのよ...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「見えざる人」
...――その籔かげに居るのは誰だ?」そこに居たのは十七才くらいの...
コナン・ドイル 三上於莵吉訳 「自転車嬢の危難」
...広い大きな屋敷で、池があり、竹籔があり、大木が立並んでいた...
豊島与志雄 「霧の中」
...後世山(ごしょうやま)と証する籔の中に放(ほう)ったが...
中山太郎 「本朝変態葬礼史」
...牌(パイ)のかち合(あ)ふ音(おと)が竹籔(たけやぶ)に啼(な)き囀(さへづ)る雀(すゞめ)の聲(こゑ)に似(に)てゐるから來(き)たといふ語源(ごげん)を信(しん)じるとすれば...
南部修太郎 「麻雀を語る」
...信田の籔お背戸の お背戸の赤蜻蛉(とんぼ)狐の お噺(はなし)聞かせませう糸機(いとはた)七年織りました信田(しのだ)の 狐は親狐信田の お背戸のふるさとで子供に こがれた親狐お背戸の お背戸の赤蜻蛉明日(あした)も お籔に来てとまれ...
野口雨情 「十五夜お月さん」
...竹籔の小路に出した露店のカンテラの灯が噴水の様に薫じていた...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...八幡の籔しらずが流行で...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...「また風を引き度いの?」藤吉は竹籔に向つた窓を開けて...
牧野信一 「淡雪」
...翼を鳴して孟宗籔へ駈け込んださうです...
牧野信一 「月あかり」
...薄明りの射した籔の中を...
牧野信一 「肉桂樹」
...彼は一目散に庭を横切り笹籔に覆はれた土堤を上へ上へと兎のやうに伝つて庚申堂の裏手に達した...
牧野信一 「村のストア派」
...「兎も角も籔を抜けることだけは止めて欲しいね――」「…………」「当分自分の家へ帰つたら如何かね……」「…………」「帰つて貰はうよ...
牧野信一 「籔のほとり」
...――然しながらゼーロンの狂奔状態はいさゝかの気勢を落すけしきもなく、斜めへ、斜めへと森を突き、籔をくゞり、崖を降つて、馬の背のみで小半日もかゝると云はれてゐる竜巻山の嶮を忽ちにして踏み越えて――しまつたらしかつた...
牧野信一 「夜見の巻」
...小道を隔てて孟宗竹(まうそうちく)の大籔(おほやぶ)がある...
森鴎外 「大塩平八郎」
...籔道をくゞり拔けて溪流の岸へ下りた...
吉江喬松 「山岳美觀」
...風は涼しいが籔が繁つてゐるので熱苦しい...
吉江喬松 「山岳美觀」
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