...竹籔(たけやぶ)脇のたんぼ道を...
橘外男 「亡霊怪猫屋敷」
...庭園というよりは嶮しい生垣もしくは土手といいたい一むらの籔地がある...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「見えざる人」
...竹籔がほしいと思っとりますと...
豊島与志雄 「香奠」
...小川の直ぐ向ふの笹籔が...
中原中也 「蜻蛉」
...その頃東十六条と言へば札幌農学校から十丁程も東の籔の中で人家なぞのあるべき所と思はれない...
野口雨情 「札幌時代の石川啄木」
......
原民喜 「書簡」
...川岸に出る籔のところで...
原民喜 「夏の花」
...籔蔭から飛び立つ小さな雀でさへ...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...僕のお父さん……」新吉がみそのの里まで五六町もある籔蔭の径を駆け抜けて...
牧野信一 「淡雪」
...「また風を引き度いの?」藤吉は竹籔に向つた窓を開けて...
牧野信一 「淡雪」
...蔓苦菜(じくばり)や蔓茘枝(つるれいし)が逼ひ出してゐる竹籔の間の崖径を降つて...
牧野信一 「繰舟で往く家」
...その絵を描いてゐる時のこと――私は七郎丸と称ふ漁家の家号がくゞり戸の障子に筆太に誌してあるその友達の家が撥釣瓶(はねつるべ)のある竹籔の傍らをまはつて突当りの凹地の日溜りに...
牧野信一 「心象風景(続篇)」
...籔の雑草かりを手伝つたり...
牧野信一 「籔のほとり」
...深い籔で奥が崖に突き当つてゐたから中程まで行くと真昼でも薄暗かつた...
牧野信一 「籔のほとり」
...彼はそゝくさと威容を直しながら年寄の家へ向つて竹籔を脱けた...
牧野信一 「籔のほとり」
...車上にて露吹くや小籔の中の芋畑 鳴雪と詠み出でられたる雅淡にして幽趣あり...
正岡子規 「日光の紅葉」
...此島(東の方大坂浦に有)に大竹籔有...
松浦武四郎 「他計甚※[#「麾」の「毛」に代えて「公の右上の欠けたもの」、第4水準2-94-57](竹島)雜誌」
...さながらに死人の心臓を取って喰うという魔性の者のような物々しさ……又は籔(やぶ)の中に潜んでいる黒蝶の仔虫(さなぎ)を何万倍かに拡大したような無気味さ……のみならず...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
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