...神泉苑の方へ歩き出した...
芥川龍之介 「芋粥」
...神威犯しがたき故苑の山河に見(まみ)えんがために先づ宮城野の青嵐に埃痕(あいこん)を吹き掃はせて...
石川啄木 「閑天地」
...――昼餐(ひるげ)をば神子田(みこだ)のお苑(その)さんといふ従姉(新山堂の伯母さんの二番目娘で...
石川啄木 「葬列」
...みどりの弟たちからのもので明日の水泳大会を見るために兄さんがおっしゃるとおり十時半神宮外苑(じんぐうがいえん)の入口へ行っていると書いてあり...
海野十三 「麻雀殺人事件」
...眞晝を玉敷(たましき)の御苑(みその)にたたす君なれば...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...芙蓉、紫苑、彼岸花が咲いてゐた、芙蓉はとりわけうつくしかつた、日本のうつくしさとおごそかさとを持つてゐる...
種田山頭火 「行乞記」
...野獣苑の中に住んで居るのでもないのだ...
ディッケンス Dickens 森田草平訳 「クリスマス・カロル」
...子供らと明治神宮外苑(めいじじんぐうがいえん)をドライヴしていた...
寺田寅彦 「藤棚の陰から」
...近世的都市の喧騒から逃れて路易(ルイ)大王が覇業の跡なるヴェルサイユの旧苑にさまよい...
永井荷風 「霊廟」
...まことに罪深い禁苑の果物だつたのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...しかし上に引いた『異苑』の文を見ると...
南方熊楠 「十二支考」
...『新女苑』に出したもの...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...さしもに咲き栄えたいにしえの文の苑も...
柳田國男 「書物を愛する道」
...星明りに透かしてみると墓原(はかはら)らしい処は一面の竹籔となって、数百年の大銀杏(いちょう)が真黒い巨人のように切れ切れの天の河を押し上げ、本堂の屋根に生えたペンペン草、紫苑のたぐいが、下から這い上った蔦(つた)や、葛蔓(くずかずら)とからみ合って、夜目にもアリアリと森のように茂り重なっていた...
夢野久作 「名娼満月」
...神泉苑の御所に入るとすぐ訊ねた...
吉川英治 「私本太平記」
...かつて人の足に踏ませない苑内(えんない)なので...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...神苑の太古の森も...
吉川英治 「宮本武蔵」
...神苑のうちの樹木折るべからず...
吉川英治 「宮本武蔵」
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