...この簡潔な一句の中に...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...極めて簡潔な文字である...
伊藤左千夫 「古代之少女」
...簡潔なのがいいぞ...
海野十三 「地球発狂事件」
...簡潔な言葉の中に無限の人情の世界を現出させ少しもあせらずに單調に落着いて然し不思議な波瀾を生んでゆく數奇な運命を卷き起す筆の魔力には感嘆する日本人の書いたものはこんなものに比べると實に貧しい...
千家元麿 「自分は見た」
...俳句の場合に合ってはできるだけ簡潔な文字が使用されて...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...私は出来れば日本女性の簡潔な...
高村光太郎 「自作肖像漫談」
...従つて簡潔な鮮明なもの...
太宰治 「富嶽百景」
...言語が聞き取れないために簡潔な筋のはこびが不明瞭(ふめいりょう)になる場所のあるのは惜しい...
寺田寅彦 「映画雑感(3[#「3」はローマ数字、1-13-23])」
...* この一節に就いては坂本三善氏の簡潔なスケッチがある(「日本主義思想の露漲」――『唯物論研究』一九三四年四月号)...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...なるべく簡潔な筆づかいの小説を書き始めたところへ...
豊島与志雄 「戯曲を書く私の心持」
...その説明としては「吾人の空間の骨骼(こっかく)は光線である」というこの本の中の言葉ほど簡潔な説明は...
中谷宇吉郎 「救われた稀本」
...「うん」と云う簡潔な返事がある...
夏目漱石 「虞美人草」
...また批評をしようとすれば複雑な関係が頭に明暸(めいりょう)に出てくるからなかなか「甲より乙が偉い」という簡潔な形式によって判断が浮んで来ないのであります...
夏目漱石 「中味と形式」
...諸対象の継続した存在の簡潔な想定は...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...そしてさういふ簡潔な文章に依る描寫は...
堀辰雄 「芥川龍之介論」
...するとこの東洋ふうの寺院の簡潔な華麗さが...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...『エッダ』はその獨特な簡潔な表現で...
宮原晃一郎 「スカンヂナヴィア文學概觀」
...素朴な・簡潔な・含蓄のあるガスコーニュ弁がある...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
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