...「また葭簀の壁の学校こしらえて一と儲けする気か知れねえが...
犬田卯 「瘤」
...葭簀張りの小学校舎をつくった時代にあっては瘤から頭ごなしにやられていた一戸籍係にすぎなかったのだ...
犬田卯 「瘤」
...息の通う間は一行でも余計に書残したいというほど元気旺勃(おうぼつ)としていた精力家の易簀(えきさく)は希望に輝く青年の死を哀(かなし)むと同様な限りない恨事である...
内田魯庵 「鴎外博士の追憶」
...専用猟区や生簀(いけす)などのように局限されたものではなく...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...後は葭簀張(よしずば)り...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...それを簀子の上に投(ほう)り出すように置きながら鷹揚に腰をかけた...
田中貢太郎 「不動像の行方」
...其傍の葭簀張(よしずばり)には...
田山花袋 「朝」
...家来が葭簀で巻いたことがあった...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...朝(あさ)から雨戸(あまど)は開(あ)け放(はな)たれて歩(ある)けばぎし/\と鳴(な)る簀(す)の子(こ)の上(うへ)の筵(むしろ)は草箒(くさばうき)で掃(は)かれた...
長塚節 「土」
...勘次(かんじ)は簀(す)の子(こ)の上(うへ)の筵(むしろ)に横(よこた)へて...
長塚節 「土」
...もう半分ほど葭簀(よしず)の外に出て往来を眺(なが)めていた...
夏目漱石 「坑夫」
...葭簀(よしず)の隙(すき)から覗(のぞ)くと...
夏目漱石 「道草」
...忽焉易簀(こうえんえきさく)せられたのは惜しみてもなお余りがある...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...池の周囲に三カ所の葭簀(よしず)張りの桟敷を設け...
山本笑月 「明治世相百話」
...葭簀(よしず)張りの掛茶屋が二...
山本笑月 「明治世相百話」
...さっきから同じ葭簀(よしず)の蔭で...
吉川英治 「私本太平記」
...そして葭簀へ顔を並べながら...
吉川英治 「宮本武蔵」
...萩の簀戸(すど)を突き破った硯は...
吉川英治 「夕顔の門」
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