...葦簀(よしず)の外へまた一人...
泉鏡花 「悪獣篇」
...韜晦(とうかい)して終(つい)に天涯の一覊客として興津(おきつ)の逆旅(げきりょ)に易簀(えきさく)したが...
内田魯庵 「美妙斎美妙」
...残したる任地の墓に参りけり墓の道狭(せ)ばめられたる参りけり家建ちて廚(くりや)あらはや墓参り九月一日 「玉藻五句集(第五十五回)」自転車に跨(また)がり蝉(せみ)の木を見上げ縁台を重ね掃きをり葭簀(よしず)茶屋九月五日 家庭俳句会...
高浜虚子 「六百句」
...敷いてある簀子を剥いで...
田中貢太郎 「死人の手」
...昔は責め道具に使ったらしいこわれかかった簀子(すのこ)が張られていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
......
長塚節 「長塚節歌集 中」
...橋の袂(たもと)の葭簀茶屋(よしずぢゃや)に...
夏目漱石 「虞美人草」
...並びに生簀(いけす)の悶着のこと...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...……この象は昨日の日暮れ方永田の馬場へ持って行って葭簀囲いにし...
久生十蘭 「平賀源内捕物帳」
...ただし西洋皿の上に簀を敷くようではへんなものですから...
村井政善 「蕎麦の味と食い方問題」
...頼山陽の易簀前後に水西荘に寓してゐた関五郎とが...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...箱舟の中に簀を組んだ桁を入れ...
柳宗悦 「和紙の美」
...二階に簀(す)をかき天井板を張ることは...
柳田国男 「海上の道」
...之に用ゐる簀を栃棚といひ...
柳田國男 「食料名彙」
...『言海』にカルコは簀(あじか)の種類で軽籠の義なるべく...
柳田國男 「地名の研究」
...抑(そも/\)亦修養の工夫(くふう)一簀(いつき)に欠かれて半途にして進歩を中挫せしか...
山路愛山 「明治文学史」
...簀(す)の子(縁)の端に腰かけた...
吉川英治 「平の将門」
...時雨降る野口の簗の小屋に籠り落ち来る鮎を待てばさびしきたそがれの小暗き闇に時雨降り簗にしらじら落つる鮎おほし簗の簀の古りてあやふしわがあたり鮎しらじらととび跳りつつかき撓み白う光りて流れ落つる浪より飛びて跳ぬる鮎これおほきなる鯉落ちたりとおらび寄る時雨降るなかの簗の篝火翌朝は三人に別れて雨の中を船津町へ向った...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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