...その又早桶を葭簀(よしず)に包んだ上...
芥川龍之介 「本所両国」
...葦簀張(よしずばり)がぼんやりして...
泉鏡花 「悪獣篇」
...葦簀(よしず)の外へまた一人...
泉鏡花 「悪獣篇」
...空しき蘆簀張(よしずばり)の掛茶屋が...
泉鏡花 「薄紅梅」
...そこには簀(すのこ)につけた海苔(のり)を並べて乾してあった...
田中貢太郎 「春心」
...果してあの男が簀子(すのこ)のところに待ち構えていて...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...妙見寺の門前に葭簀(よしず)を張った休茶屋(やすみぢゃや)へと...
永井荷風 「すみだ川」
...軒並一帯に葭簀(よしず)の日蔽(ひおい)をかけた家の前に立留った...
永井荷風 「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」
...葭簀のあいだから料理屋のほうをすかしながら...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...夏は納凉場(すずみば)になる葦簀張(よしずば)りの広い縁台があり...
久生十蘭 「平賀源内捕物帳」
...巖壁に穿たれた夥しい生簀の水に...
宮本百合子 「黒い驢馬と白い山羊」
...雨のふる日は納屋にはいって竹の簀子(すのこ)を編もうとか...
室生犀星 「生涯の垣根」
...生簀(いけす)から揚げた魚を作って出したり...
山本周五郎 「めおと蝶」
...六軒で東両国の青柳(割烹店)の前の大川へ生簀を置いた頃までは魚の味もよかったが...
山本笑月 「明治世相百話」
...――だが、葭簀のすそに、腰をくだいて、背中の子どもと共にベソを掻いている久助のあえない姿を見出すと、群集の眼は、皆まごついて、腑に落ちない顔を見合せている...
吉川英治 「大岡越前」
...簀掻藁(すがきわら)を展(の)べ...
吉川英治 「新書太閤記」
...すると簀戸越しに見える水団扇の蔭(かげ)から...
吉川英治 「松のや露八」
...生簀(いけす)の鯉――うまいことを言うぞ...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「ぶどう畑のぶどう作り」
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