...ゆでて砕かれ篩を通り...
フレデリック・アークム Fredrick Accum 水上茂樹訳 「食品の混ぜ物処理および調理の毒物(1820)」
...宿坊を出る時に、一ヶ月の馴染を重ねた納所先生は、柔かい白い餅に、細かに篩つた、稍青味を帶びた黄粉をつけて、途中の用意にと持たして呉れた...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...すると別な機械が篩(ふるい)の上でそれを薄い板に引き伸ばして...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...手に揉(もみ)てあらき篩(ふるひ)にかけて渋皮(しぶかは)をさり...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...それで最も目立つ色彩をしていながら無事に敵の襲撃を免れて生き遺ることのできるような優秀な個体のみが自然淘汰の篩(ふるい)にかけられて選(よ)り残され...
寺田寅彦 「柿の種」
...ほとんど篩(ふるい)を廻すような軽みで左右に揺れ出したのには...
中里介山 「大菩薩峠」
...鐵瓶の湯が沸つたのでお袋は二つの茶碗へ箱篩から附木(つけぎ)で蕎麥粉をしやくつて移す...
長塚節 「芋掘り」
......
長塚節 「長塚節歌集 中」
...芸術品に篩(ふる)いをかけた博覧会々場でである...
長谷川時雨 「マダム貞奴」
...その篩った饂飩粉(うどんこ)をやっぱり玉子一つに今の中位な匙へ山盛一杯の割ですから玉子三つに三杯だけ少しずつ幾度(いくたび)にも玉子の泡の中へ交ぜるのです...
村井弦斎 「食道楽」
...この粉と焼粉を篩(ふる)って例の通りザット黄身の方へ混ぜてそれから五つ振(ぶ)りの白身をよくよく泡立ててバラバラと粉を振りかけながら幾度(いくど)にも混ぜて行って...
村井弦斎 「食道楽」
...暫(しばら)く溜めて日に干しておくとカラカラになりますから擂鉢(すりばち)かあるいは石臼(いしうす)で搗(つ)き砕いて篩(ふるい)で幾度(いくど)も篩いますと立派なパン粉が出来ます...
村井弦斎 「食道楽」
...風擺藤花紫欲篩...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...篩(ふるい)にかけたり揺(ゆ)すぶったりして...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...そうした裏と表の両面から篩(ふるい)にかけて選み出されたものはキット内容の充実した……舞台表現として成功した曲にきまっている...
夢野久作 「能とは何か」
...現在の文化と同時に、過去の文化を振り返つて、兩者を渾然と、自分の正確な批判の中に入れて、これを調和し、篩をかけて、さうしていいものだけを自分自身に吸收し、堅實に前に出て行くといふのが、本當の進歩だと思ふ...
吉川英治 「折々の記」
...その追憶の中からコントになりさうな幾つかの世相や社會斷片を拾つて篩にかけてみます...
吉川英治 「折々の記」
...枝ぶりのよい男松が這っていて篩(ふるい)にかけたような敷き砂が光っていた...
吉川英治 「宮本武蔵」
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