...台所でも同じような物に木製の匙(さじ)や箆(へら)や串等をさし込む(図15)...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...近頃農産物の値段が箆棒(べらぼう)に高くなつた事を話して...
薄田泣菫 「茶話」
...その肝腎(かんじん)なものを箆(へら)で掬(すく)ったように根こそぎ殺(そ)がれて...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...ワトソン君指先が箆(へら)のように平べったくなっているだろう...
コナン・ドイル 三上於莵吉訳 「自転車嬢の危難」
...大箆柄(おおえがら)山へ向ったとき...
直木三十五 「南国太平記」
...箆棒(べらぼう)め...
夏目漱石 「永日小品」
...小野さんは竹箆(しっぺい)でぴしゃりと頬辺(ほおぺた)を叩(たた)かれた...
夏目漱石 「虞美人草」
...「君こそ少し気をつけるが好い」と自分は三沢に竹箆返(しっぺいがえ)しを喰わしてやった...
夏目漱石 「行人」
...騙(だま)された君よりもよっぽど田口の方が箆棒ですよ」敬太郎には騙された自分の方が遥(はる)かに愚物(ぐぶつ)に思われた...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...箆深(のぶか)く突っ立っていたのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...竹箆(たけべら)で殺(や)られたんですか」「變つて居るだらう」そんな事を言ひ乍ら...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...そいつは箆棒(べらぼう)な話だね」平次は苦々しく舌打をするのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...そのままそっくり持って行ってしまったンで」「なんでまたそんな箆棒(べらぼう)な金を金蔵へなんぞ入れておいたんだ」「こんどの外船(がいせん)さわぎで...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...箆台(へらだい)も針箱もきちんと壁際に片附けられ...
久生十蘭 「魔都」
...箆をうごかせながらも努めて左ういふ気分に遊ばうとしてゐるらしく...
牧野信一 「心象風景(続篇)」
...かれの道中差が箆(へら)の如く鳴ったのは...
吉川英治 「江戸三国志」
...小頭から竹箆(たけべら)一本ずつ渡されて...
吉川英治 「醤油仏」
...轆轤(ろくろ)や箆(へら)の仕事に見恍(みと)れていたのであった...
吉川英治 「宮本武蔵」
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