...つまり四丁のピストルが、筒先をそろえて、客席にいる、たったひとりの人物に、ねらいをさだめたのです...
江戸川乱歩 「怪人二十面相」
...消防当局のほうでもたとえばポンプや梯子(はしご)の改良とか、筒先の扱い方、消し口の駆け引きといったようなことはかなり詳しく論ぜられていても、まだまだだいじないろいろの基礎的問題がたくさんに未研究のままで取り残されているのである...
寺田寅彦 「函館の大火について」
...書いてある」筒先に...
直木三十五 「南国太平記」
...筒先は六弁に開いて...
中里介山 「大菩薩峠」
...筒先を佛壇の眞ん中に向けて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...筒先を仏壇の真ん中に向けて...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...教授の拳銃の筒先の活殺自在な調整に従って...
久生十蘭 「地底獣国」
...筒先を空へ向け轟然と一発射ち放した...
久生十蘭 「魔都」
...杖(つえ)づいた銃の筒先からうっすらと煙が垂れていた...
本庄陸男 「石狩川」
...何か見えないか知らといふ風に望遠鏡の筒先を動かさうとしてゐるのに気づいて...
牧野信一 「エハガキの激賞文」
...筒先が微かに震えるのがはつきり解つた...
牧野信一 「周一と空気銃とハーモニカ」
...私はその怖ろしいライターの筒先に見出されぬ間にここを横断しなければならない...
牧野信一 「ゼーロン」
...そんなことは今迄忘れて友達との設計のみに没頭して来たのだつたが! 私の窓から突き出るであらう遠眼鏡は鉄砲の筒先きに似てゐる...
牧野信一 「どうしたら私は憐れな彼女を悸さずに済せるだらう」
...中ニハ干鰯俵ヲ積ミ重ネタル其上ニ野砲ノ筒先ヲ揃ヘテ威嚇ヲバ試ミ...
牧野信一 「ペルリ行」
...私の顔に筒先を向けては大声で笑い興じた...
夢野久作 「父杉山茂丸を語る」
...種子島(たねがしま)の筒先(つつさき)を...
吉川英治 「神州天馬侠」
...望遠鏡の筒先きに止まっている赤蜻蛉を...
蘭郁二郎 「地図にない島」
...筒先(つつさき)を押しつけるようにして...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
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