...すべりひゆと筍(たけのこ)――長くのびた奴の頭のほう二寸ばかり――に昼顔の葉である...
石川欣一 「飢えは最善のソースか」
...まるで黒い筍(たけのこ)を丸く植えたように見えた...
海野十三 「流線間諜」
...孤立して筍の如し...
大町桂月 「妙義山の五日」
...筍の皮を開いて置いて...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...裏の雑草の中から、小さい筍が一本、によこりと伸び出てゐた、すまないとは思つたが、煮て食べた、うまくはなかつたが新鮮を味つた...
種田山頭火 「行乞記」
...筍もをはりらしい三本をぬく(うち一本は隣地のを失敬!)ぬいて...
種田山頭火 「行乞記」
...(改作一句)・月夜の筍を掘る或る日或る家にてやたらにしやべればシクラメンの赤いの白いの三月三十日晴れてうららか...
種田山頭火 「其中日記」
...腹が空つては句も作れない、今日はあたりまへに三度の御飯を食べた、朝のお菜は筍、昼は胡瓜、晩は豆腐、これでも私には御馳走だ!今日の食費一金拾六銭 米麦代一金五銭 副食物代合計二十一銭、一食七銭也...
種田山頭火 「旅日記」
...一は筍(たけのこ)のよう...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...そんな筍(たけのこ)もあるかも知れねえが...
中里介山 「大菩薩峠」
...たいてい「鍾乳石」や「石筍」が見られる...
中谷宇吉郎 「黒い月の世界」
...いつになつても筍があるんですな!」私は...
牧野信一 「籔のほとり」
...すなわち食うべき蘆筍の場合のものを葭といい...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...筍笠莎蓑村店買...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...筍(たけのこ)が叢(むらが)り生じていた...
森鴎外 「渋江抽斎」
...ウトウブキ・ウド・アザミ・蕨や筍(たけのこ)までをその中にかぞえている...
柳田國男 「食料名彙」
...――筍笠(たけのこがさ)を冠(かぶ)り合羽を着て...
山本周五郎 「柳橋物語」
...其頃御坊(ごばう)さんの竹薮(たけやぶ)へ筍(たけのこ)を取りに入(はい)つた在所(ざいしよ)の者が白い蛇(くちなは)を見附けた...
與謝野寛 「蓬生」
便利!手書き漢字入力検索