...筍は皮をかぶっておりますから...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...持って来い」年老った婢は筍をおいて起っていた...
田中貢太郎 「春心」
...まだ大事そうに懐に入れていた筍(たけ)の皮包を取り出すと...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
......
種田山頭火 「行乞記」
...あの筍が今にずんずん伸びるだろうとか...
豊島与志雄 「香奠」
...筍と蒲鉾の晩餐も出た...
長塚節 「菜の花」
...たいてい「鍾乳石」や「石筍」が見られる...
中谷宇吉郎 「黒い月の世界」
...寒中の筍でも親の好みとあればさがしにゆくというように...
羽仁もと子 「親子の愛の完成」
...夜(よる)になると方々(ほう/″\)を歩(ある)き廻(まは)つて、筍(たけのこ)、松茸(まつたけ)、芋(いも)、稻(いね)、大豆等(だいずなど)の農作物(のうさくぶつ)をあらしたり、木(き)の實(み)を食(く)ひ、野鼠(のねずみ)、兎(うさぎ)なども捕(とら)へて餌食(ゑじき)にします...
本多靜六 「森林と樹木と動物」
...しかしその鞭根は年々歳々ほんの少しばかりずつ経済的に筍の小出しをやっているのである...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...虎鬚一本を筍(たけのこ)に刺し置くと鬚が(けむし)に化ける...
南方熊楠 「十二支考」
...殊に筍(たけのこ)を好む...
南方熊楠 「十二支考」
...筍※徐穿暗緑行...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...故に或いは自分だけは筍(たけのこ)を喰い...
柳田国男 「山の人生」
...筍笠(たけのこがさ)をかぶり...
山本周五郎 「その木戸を通って」
...二月の瓜の珍らしからぬ事は疾く書かれてゐるが「雪中の筍」ももう珍らしくはなくなつた...
横瀬夜雨 「春」
...筍攸は、はっと、片手で口をおさえ、片手で頭をかいた...
吉川英治 「三国志」
...食慾をそそる筍飯の香りを...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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