...ほほ笑ましい飽満とがあるばかりだ...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...微笑ましい愉悦さを覚えしめるものと私は思えてならない...
上村松園 「随想」
...そのときの書生の心境をハッキリ見透(みとお)せるようで頬笑ましくなるのであった...
海野十三 「蠅男」
...今迄(まで)は一種の愛嬌(あいきょう)としてほほ笑ましく見過していたのだけれども...
谷崎潤一郎 「細雪」
...その障子のやぶれも何となく微笑ましいものだつたが)...
種田山頭火 「其中日記」
...子供のやうに無邪気で男の子のやうに快活なI―子に微笑ましい親しみをもつてゐた...
徳田秋聲 「草いきれ」
...単調だが微笑ましい模様を...
豊島与志雄 「傷痕の背景」
...村上を微笑ました...
豊島与志雄 「球突場の一隅」
...眞物(ほんもの)の平次はほゝ笑ましい心持で眺めて居たのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...百枝はほゝ笑ましく眺めやるのでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...子供らしく微笑ましい想像から...
堀辰雄 「黒髮山」
...その代りその人の高座を知っているものに昔の速記はなかなかに愉しく、微笑ましかった...
正岡容 「我が圓朝研究」
...その高座を識るものにはたしかにその人と肯かれる話癖が浮彫りになっていて微笑ましい...
正岡容 「我が圓朝研究」
...いつ思ひ出してもホヽ笑ましい...
吉川英治 「折々の記」
...これを見るたびにいつも私はほゝ笑ましくなる...
吉川英治 「折々の記」
...遠くで、義貞はそれを見、ほほ笑ましげに、「来たわ、稚子(ちご)が」と、つぶやいていた...
吉川英治 「私本太平記」
...西行法師でもまじっていたらきっとほほ笑ましい一首を詠じて去ったろうにと思われたことであった...
吉川英治 「随筆 新平家」
...人すぐれた所がおありとみえる」などという――悪い意味ではない陰口が――臣下のなかでほほ笑ましく囁(ささや)かれたりしていた...
吉川英治 「源頼朝」
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