...孤笈飄然(こきふへうぜん)として英京に去れり...
芥川龍之介 「開化の殺人」
...私たちが初めて笈(きゅう)を負うて京都に遊学した頃はまだこの三津ヶ浜から乗船したものであった...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...この大きな笈の中に...
中里介山 「大菩薩峠」
...清澄から来た弁信だ」疲れきっているくせに重たそうな笈を背負った弁信は...
中里介山 「大菩薩峠」
...あの狭い笈の中へ押込められて...
中里介山 「大菩薩峠」
...笈川が滔々(とうとう)とその奉書の書状を読み上げました...
中里介山 「大菩薩峠」
...笈物(おいぶつ)をしょって...
中里介山 「大菩薩峠」
...およぐ時よるべなきさまの蛙かな命婦より牡丹餅たばす彼岸かな更衣(ころもがへ)母なん藤原氏なりけり真しらけのよね一升や鮓のめしおろしおく笈(おひ)になゐふる夏野かな夕顔や黄に咲いたるもあるべかり夜を寒み小冠者臥したり北枕高燈籠(たかどうろ)消えなんとするあまたゝび渡り鳥雲のはたての錦かな大高に君しろしめせ今年米蕪村の用いたる古語には藤原時代のもあらん...
正岡子規 「俳人蕪村」
...万笈は英氏(はなぶさうぢ)...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...羽後仙北郡淀川村大字中淀川字殻笈沢(からおいざわ)などの例も幾分右の想像を助けるようだ...
柳田國男 「地名の研究」
...」『笈埃随筆(きゅうあいずいひつ)』巻一に...
柳田国男 「山の人生」
...また笈川の将来がかなり大きく保証されているらしいことなど...
山本周五郎 「いさましい話」
...相手が笈川という江戸から来た人間であることに...
山本周五郎 「いさましい話」
...――私は笈川さんを知っていました...
山本周五郎 「いさましい話」
...花や供物(くもつ)にかざられた笈摺(おいずる)と...
吉川英治 「神州天馬侠」
...笈(おい)を背負(せお)っているその地蔵行者は右の足でびっこをひいていた...
吉川英治 「神州天馬侠」
...どれ」宮内はそこに笈(おい)をおろして...
吉川英治 「神州天馬侠」
...笈(おい)を背にして旅支度をした生信房が...
吉川英治 「親鸞」
便利!手書き漢字入力検索