...自然に哺(はぐく)まれた叡智(えいち)とをもって自然を端的に見る事のできる君のような土の子が――芸術の捧誓者(ほうせいしゃ)となってくれるのをどれほど望んだろう...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...更に端的に云えば...
石原莞爾 「戦争史大観」
...こういう連中の批評が実に端的に核心を射抜いていて驚かされることがしばしばである...
伊丹万作 「「ファン」について」
...理屈なし説明なしに端的にすべての人の心を奪う種類のフィルムであり...
寺田寅彦 「映画雑感(1[#「1」はローマ数字、1-13-21])」
...言いたいことを端的に表現してしまいたかったのだ...
豊島与志雄 「小説集「山吹の花」後記」
...つまりアメリカの生活を尖端的に純粋な形で映画が創作する...
直木三十五 「大衆文芸作法」
...その年の季節の推移を端的に示すのだから...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...丹道はただ神を凝らし気を聚むることを主として」最も端的に...
中谷宇吉郎 「古代東洋への郷愁」
...之を彼女等特有の音聲で端的に區別してゐるのは頗る穿つたやり方と云はねばならない...
成瀬無極 「「トンネル」に就いて」
...室生君!僕をして端的に言はせれば...
萩原朔太郎 「室生犀星に與ふ」
...これら諸学の首都・中心地即ち人間本性そのものへ端的に進軍することである...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...ひとは却(かえ)って端的に自己を主張する...
三木清 「人生論ノート」
...しかしまた短歌の場合ほど端的に...
三好達治 「万葉集の恋歌に就て」
...端的に申し上げればあなたに一人の女性があらはれ...
室生犀星 「はるあはれ」
...それは決して現代人の精神や感覚を端的に表示し得るものでなく...
与謝野晶子 「教育の民主主義化を要求す」
...何国(いずこ)の大将でも、治民には心を傾けておりますゆえ、領民が国主に服従し、国主を崇(あが)めておることは一様でありますなれど……尾張ではそこがちと違うように感じられました」「どう違う」鵜殿甚七(うどのじんしち)は、ちょっと、考えていたが、端的にそれを、云い現わせないように、「かくべつ、どうと申して、変った治策も見えませんが、とにかく領民が、信長を中心に、明日を憂いておりません...
吉川英治 「新書太閤記」
...滝川左近将監(しょうげん)一益という自分らの主人と秀吉とを端的に比較しても...
吉川英治 「新書太閤記」
...端的にいえば、彼女等は両親も知らぬ孤子(こじ)、又は金に売られた貧民の子供だったのだ...
蘭郁二郎 「鱗粉」
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