...彼(女)はその日常生活の末々端々にいたるまで女子として行動し――そして売春婦として存在することによつて...
武田麟太郎 「釜ヶ崎」
...そんな端々にまで...
太宰治 「二十世紀旗手」
...その口にする言葉の端々にもあらわだった...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...言葉の端々にまで現はれて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...聞いてみると、去年の夏ごろまで京に住んでいたものだと、かぼそい声でこたえたが、言葉の端々に、隠そうにも隠しようのない、ゆかしい調子があった...
久生十蘭 「奥の海」
...……ちょっとした眼づかいの端々にも...
久生十蘭 「墓地展望亭」
...文句の端々に曝露している...
マルセル・プレヴォー Marcel Prevost 森鴎外訳 「田舎」
...私が王子を書斎に引っ張り込んだことになって」ジェシが本当のことを言ってるのは言葉の端々に見て取れた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...言葉の端々に大きな恨みがあった...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...これは白いところへほんのり端々に紅がさしていて清楚可憐よ...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...乱れ書きにした端々にまで人を酔わせるような愛嬌がこもっているこの片(ひら)以外の物はもう見ようともされないのであった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...人の詞の端々に冷たい汗を掻かせられる...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...一方には全国の端々にまで分布する昔からの地名との間に...
柳田国男 「海上の道」
...それでも国の端々には分布が少なく...
柳田國男 「垣内の話」
...特に奥羽の端々に多かったかというと...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...どうか御容赦を」言葉の端々に滲み出る妻への愛情...
山本周五郎 「おもかげ抄」
...疲れ切った神経の端々に...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...などという言葉の端々に...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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