...彼女の発言はまるで突兀だった...
...突兀な出来事に対して、彼女は落ち着いて対処した...
...突兀な提案に驚いたが、そのアイデアはなかなか面白かった...
...突兀な質問に答えるのに苦労した...
...突兀な行為によって周りを驚かせてしまった...
...彼はすでに突兀(とつこつ)たる巌石を肩に支えながら...
芥川龍之介 「素戔嗚尊」
...突兀として天を摩すと見る間に...
大町桂月 「春の筑波山」
...山の突兀として聳えた形にあるのである...
田山花袋 「耶馬渓の一夜」
...又はその前白根の突兀たる頂邊に夕月の輝きそめる宵...
近松秋江 「箱根の山々」
...そのローマンチックな突兀とした双子山の山容を仰ぎ眺めることを樂みにしてゐた...
近松秋江 「箱根の山々」
...そこらからが双子山の突兀とした容を仰ぐに最もいゝ...
近松秋江 「箱根の山々」
...そうして右をふり仰ぐと突兀(とっこつ)たる小浅間(こあさま)の熔岩塊(ようがんかい)が今にも頭上にくずれ落ちそうな絶壁をなしてそびえ立っている...
寺田寅彦 「小浅間」
...竹村君はこの空(か)ら風(かぜ)の中を突兀(とっこつ)として...
寺田寅彦 「まじょりか皿」
...妙義山が左り手に当って突兀と聳えていた事と...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...西ニ芙蓉(ふよう)ヲ仰ゲバ突兀万仞(とっこつばんじん)...
永井荷風 「向嶋」
...その尽くるところに突兀(とっこつ)として高きが大山(おおやま)の阿夫利山(あふりさん)です...
中里介山 「大菩薩峠」
...突兀(とっこつ)と秋空を劃(くぎ)る遠山の上を高く雁(かり)の列が南へ急ぐのを見ても...
中島敦 「李陵」
...その鼻が顔の他の部分と何の連絡もなく突兀(とっこつ)と顔の真中につき出しており...
中島敦 「狼疾記」
...美的にせよ、突兀的にせよ、飄逸的にせよ、皆吾人の物の関係を味う時の味い方で、そのいずれを選ぶかは文芸家の理想できまるべき問題でありますから、分化の結果理想が殖(ふ)えれば、どこまで割れて行くか分りません...
夏目漱石 「文芸の哲学的基礎」
...「大和魂(やまとだましい)! と叫んで日本人が肺病やみのような咳(せき)をした」「起し得て突兀(とっこつ)ですね」と寒月君がほめる...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...「長崎絵」の加比丹(カピタン)のような面をした突兀(とっこつ)たる人物が一種蹣跚(まんさん)たる足どりで入って来て...
久生十蘭 「魔都」
...これもこの一例だけでは余り突兀(とっこつ)としていて...
柳田国男 「年中行事覚書」
...突兀(とっこつ)と聳(そび)えている山の絶頂に...
吉川英治 「三国志」
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