...葉子はさすがに針で突くような痛みを鋭く深く良心の一隅(ぐう)に感ぜずにはいられなかった...
有島武郎 「或る女」
...あの夜雪子は決して外出しなかったと証言しているのだぜ」流石に国枝氏は急所を突く...
江戸川乱歩 「鬼」
...人の虚を突くものです...
江戸川乱歩 「影男」
...「突くんだば、ここの押入れん中ん球、取ってくれせええ...
太宰治 「正義と微笑」
...取りも直さずこの領域をこそ突くもので...
戸坂潤 「思想としての文学」
...卵のある極を白金針で突くと...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...痛みますかね」「うん」「飛んだ御災難で」「いまいましいやつらだ」「役割を見損なって木戸を突くなんて...
中里介山 「大菩薩峠」
...長虫でも突くような手つきで...
中里介山 「大菩薩峠」
...女が風呂へ入つて居るに槍で突くなんか誰れだ...
楢崎龍、川田雪山 「千里駒後日譚」
...後ろから突くのはあんまり卑怯(ひけふ)だ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...槍は捻つて抉(ゑぐ)るやうに突くものだ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...チョイと指の先で突くだけで...
久生十蘭 「我が家の楽園」
...まるで直ぐの窓上の空でゞもあるかのやうにちかぢかと澄んで耳を突く...
牧野信一 「鬼涙村」
...左手で上の方を突くと見せかけたから...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「なぐり合い」
...黙っていれば損をすっからタテ突くだ...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...式部官が突く金総(きんぶさ)ついたる杖...
森鴎外 「文づかい」
...花咲く下で番人がこれを棒切れで突く...
横光利一 「欧洲紀行」
...こいつはまんざらキ印でもねえとみえる」「あたりまえさ!」ふいに相手の胸いたを突くと...
吉川英治 「宮本武蔵」
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