...餓と疲勞と、路を失つたといふ失望とが、暗い壓迫を頭腦に加へて、一足毎に烈しくなる足の痛みが、ずきり、ずきり、鈍つた心を突く...
石川啄木 「散文詩」
...モリで突くから、シビツクという...
稗田の阿礼、太の安万侶 「古事記」
...妹の深雪に「すぐ益満を呼んで――母が戻って来たからと」深雪の背を突くようにして...
直木三十五 「南国太平記」
...茶袋といっしょにされてしまいますから」やっと起き上ったのを兵馬が再びトンと突くと...
中里介山 「大菩薩峠」
...怒髪天を突くというような形のその鬣の動きを前に見...
中谷宇吉郎 「雪後記」
...疊の上へ華奢(きやしや)な手を突くのでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...折を狙つてそれを突くんだと言つて居ました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...斬るにも突くにもきつかけのあるものですが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...だれかそっとあたしの肱を突く...
久生十蘭 「だいこん」
...重い液体の揺れる手応へがあつたので――アンドリウは両膝を床に突くと...
牧野信一 「鬼の門」
...『さあそんなに恨みなら斬るなり突くなりしておくれ』とぶっつかって来ると面白いな...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...棋士が手に困ってひょいと突く香の上の端歩もある...
山中貞雄 「陣中日誌(遺稿)」
...但し一頭は前脚を突く癖があり...
山本笑月 「明治世相百話」
...精も根も尽き果てながら舞い終って片膝を突くと...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...職業の岩魚(いわな)や鮠(はや)を突くあの息でやっているのを観破したからである...
吉川英治 「剣難女難」
...斬るも突くも不死身(ふじみ)のおれだ...
吉川英治 「神州天馬侠」
...「うぬッ」「おのれッ」「退(ひ)くな」「何の!」突く...
吉川英治 「新書太閤記」
...殊に、槍には、突く手、撲(なぐ)る手、引く手の、三益がある...
吉川英治 「宮本武蔵」
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