...踵(かかと)をちょっと突くものですから...
淡島寒月 「江戸か東京か」
...同じ唇のないお面が三つ製作されたのですか」恒川氏は流石に急所を突く...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...都会の城壁を突くために一時間二十マイルの速力ですすむ長い破城槌(はじょうつち)のような材木...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...「突くんだば、ここの押入れん中ん球、取ってくれせええ...
太宰治 「正義と微笑」
...お寺の日時計・砂時計・礼拝中に居眠りするやつを小突くための棒・男たちの wicked eye から完全に保護されている女だけの席・地獄の絵・審判の日の作り物・うその告白をした女を罰する足枷(あしかせ)――それらにまんべんなく感心してしまうと...
谷譲次 「踊る地平線」
...沢井道場音無しの勝負というのは、ここの若先生、すなわち机竜之助が一流の剣術ぶりを、そのころ剣客仲間の呼慣(なら)わしで、竹刀(しない)にあれ木剣にあれ、一足一刀の青眼に構えたまま、我が刀に相手の刀をちっとも触(さわ)らせず、二寸三寸と離れて、敵の出る頭(かしら)、出る頭を、或いは打ち、或いは突く、自流他流と敵の強弱に拘(かかわ)らず、机竜之助が相手に向う筆法はいつでもこれで、一試合のうち一度も竹刀の音を立てさせないで終ることもあります...
中里介山 「大菩薩峠」
...一人突くも十人突くも罪は同じ...
中里介山 「大菩薩峠」
...長虫でも突くような手つきで...
中里介山 「大菩薩峠」
...胸を突くほど急である...
夏目漱石 「永日小品」
...この若くて艱難をした新領主に楯(たて)を突く心は微塵(みぢん)もなくなつて居たのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...ハツと何やら吐胸(とむね)を突くものがあります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...老爺の胸のあたりをどんと突く...
三島霜川 「解剖室」
...『淵鑑類函』四三六に服虔曰く、猪性触れ突く、人、故に猪突勇(きゆう)というと...
南方熊楠 「十二支考」
...ルリの方は坐り直して三つ爪を突くようにして「はじめまして」と...
三好十郎 「肌の匂い」
...(やす)で突くことなど...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...二人の中間に跼(しゃが)むか片膝を突くかしたまま...
夢野久作 「巡査辞職」
...頭を低く地へ突くように...
吉川英治 「剣の四君子」
...小屋のうしろで突く這っていた...
吉川英治 「親鸞」
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