...三味線箱の上に乗せたスケッチ帳の上に両肱を左右に突き出すようにして書いている千賀菊の姿は艶に見えた...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...獅子鼻の鼻糞の附いている鼻を前へ突き出すようにした...
田中貢太郎 「放生津物語」
...そのいまいましさを片手の鵞(が)ペンといっしょに前方に突き出す瞬間の皮肉な心理描写であろう...
寺田寅彦 「音楽的映画としての「ラヴ・ミ・トゥナイト」」
...下へ持ってって下さいと青江の前に突き出すと...
豊田三郎 「リラの手紙」
...巌(いわお)も通れと突き出す槍先...
中里介山 「大菩薩峠」
...怒りに乗じて突き出す槍が...
中里介山 「大菩薩峠」
...女の眼の前に突き出すと...
中里介山 「大菩薩峠」
...黒金につつめる狼(おおかみ)の顔を会釈もなく突き出す...
夏目漱石 「幻影の盾」
...勝太郎以外の下手人を縛つて突き出す外はなかつたのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...武士は突き出すやうに斬り...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...無作法な顎を突き出すのでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...ちょうどそのときハンカチのついた棒を穴から突き出す者があるので...
ジョナサン・スイフト Jonathan Swift 原民喜訳 「ガリバー旅行記」
...両方の拳を威嚇するように総監の方へ突き出すと...
久生十蘭 「魔都」
...一人に向かって拳(こぶし)をしゅっと突き出すと...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「道化玉座」
...その金だけは気の毒だから返したらどうだえ」他の顔を見るとすぐ「五十銭(戦後は暴騰して百円になった!)くれ」と手を突き出すくせに...
正岡容 「わが寄席青春録」
...歪み曲った顔を突き出すようにして...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...顎を突き出すようにして...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...(ウェルギリウス)(a)ころぶ人々はあっという間に腕を突き出す...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
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