...その空樽を支(ささ)えた壁体(へきたい)の隅が縦(たて)に裂(さ)けて...
海野十三 「恐怖の口笛」
...部屋のすみっこに積んである空樽が...
海野十三 「太平洋魔城」
...鯨は空樽(あきだる)をもらいました...
鈴木三重吉 「黄金鳥」
...空樽の上に踏台を重ねて...
豊島与志雄 「香奠」
...空樽や木の株がころがってるその空地の真中で...
豊島与志雄 「塩花」
...思いきってその中へ入って空樽へ腰をかけてしまいました...
中里介山 「大菩薩峠」
...酒場の中からどんたりどんたり話声が聞えて来る空樽(たる)に腰を掛けて冷酒(ひや)をあふつてゐた目の苦茶苦茶した浅黄服を着た男が微酔(ほろゑひ)機嫌で酒場の中から出て来たオ...
野口雨情 「都会と田園」
...ちよいと直してやらう」平次は店の中から空樽(あきだる)を一梃持出して...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...ちょいと直してやろう」平次は店の中から空樽(あきだる)を一挺持出して...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...親分」茂吉は例の空樽(あきだる)の上から...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...波除けをつくったり空樽のうしろへ入ったりしたが効果はなかった...
久生十蘭 「ノア」
...内心空樽(あきだる)の数を唱へて勘定書の高を増さうといふ考へだつたんださうなんだよ...
牧野信一 「武者窓日記」
...帰途に空樽をつけて来るためにゼーロンを空身で伴れて行くから...
牧野信一 「夜見の巻」
...」空樽でもつけてゐれば厭々ながらでも後を伴いて来るゼーロンなのだが...
牧野信一 「夜見の巻」
...カンカン日の照る草原に天幕と空樽と...
夢野久作 「ビール会社征伐」
...下の空樽へ抛(ほう)り投げた...
吉川英治 「宮本武蔵」
...僕が空樽(あきだる)を売ると...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
...思わず私も手を出しかけたがつかまっている手を離せば忽ち私自身空樽同様とならねばならない...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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