...隅(すみ)に積(つ)んだ空樽(あきだる)の山がすこし変に捩(ね)じれているのに気がついたであろう...
海野十三 「恐怖の口笛」
...部屋のすみっこに積んである空樽が...
海野十三 「太平洋魔城」
...その空樽(あきだる)を鯨におやりなさいと言いました...
鈴木三重吉 「黄金鳥」
...空樽や木の株がころがってるその空地の真中で...
豊島与志雄 「塩花」
...ちよいと直してやらう」平次は店の中から空樽(あきだる)を一梃持出して...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...親分」茂吉は例の空樽(あきだる)の上から...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...古い空樽の中に突つ込んで...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...波除けをつくったり空樽のうしろへ入ったりしたが効果はなかった...
久生十蘭 「ノア」
...内心空樽(あきだる)の数を唱へて勘定書の高を増さうといふ考へだつたんださうなんだよ...
牧野信一 「武者窓日記」
...帰途に空樽をつけて来るためにゼーロンを空身で伴れて行くから...
牧野信一 「夜見の巻」
...空樽より他には載せられないなどゝ述懐した...
牧野信一 「夜見の巻」
...」空樽でもつけてゐれば厭々ながらでも後を伴いて来るゼーロンなのだが...
牧野信一 「夜見の巻」
...傍にある空樽の中へ漬物のように押しこんでいます...
夢野久作 「豚吉とヒョロ子」
...それを囲んで空樽(あきだる)に薄い蒲団を置いたものが並べてある...
山本周五郎 「落葉の隣り」
...さっそく空樽の間へ割り込んでそれへ乗り込み――「こう見えても...
吉川英治 「新・水滸伝」
...山のような空樽を車で曳いた...
吉川英治 「忘れ残りの記」
...三つずつ積み重ねて七八所に束ねてあった空樽が余りの動揺にいつか束ねた縄を切って一斉に甲板の上に転げ出したのである...
若山牧水 「みなかみ紀行」
...その上を鱗だらけの空樽が幾つとなく転げ廻るのだから耐らない...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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