...穏やかなその日その日を送っていれば...
モオパッサン 秋田滋訳 「初雪」
...省作は玉から連想して、おとよさんの事を思い出し、穏やかな顔に、にこりと笑みを動かした...
伊藤左千夫 「隣の嫁」
...ごく穏やかなのだ...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...壇上やや穏やかならざる事情あるを見る...
井上円了 「欧米各国 政教日記」
...何となく穏やかならぬ天候である...
種田山頭火 「行乞記」
...名状のできない穏やかな伸びやかな心持ちが全身に行き渡る...
寺田寅彦 「病院の夜明けの物音」
...穏やかなおりの顔の調和を不幸にも常に破っていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...私はこの穏やかな父の前に拘泥(こだわ)らない頭を下げた...
夏目漱石 「こころ」
...今日(きょう)は大分(だいぶ)御暖(おあった)かで御座いますから」外部(そと)には穏やかな日が...
夏目漱石 「道草」
...万七親分に話しておこうと思って来たのさ」平次は穏やかな調子で...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...至って穏やかなり――「こいつは留助の人相書だぜ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...ずっと穏やかな西南の微風が吹いていて...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「メールストロムの旋渦」
...こんなに気流が穏やかなら...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「四日闇夜」
...十一月二十日十一月二十二日〔巣鴨拘置所の顕治宛 駒込林町より(代筆 封書)〕十一月二十二日今日の日曜は珍らしく穏やかな秋の小春日和です...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...貴方を萩原へすすめたのは私ですから」津田はいつもの穏やかな笑いかたで...
山本周五郎 「いさましい話」
...その尻さがりの穏やかな眼で微笑するくらいであるが...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...甲斐はそちらへ手を振り、「なんでもない、続けろ」と云い、穏やかな眼で、久馬をじっと眺めた...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...父母の膝下(しつか)に穏やかな年月を送つて参り升(まし)たが...
若松賤子 「黄金機会」
便利!手書き漢字入力検索